第105章



「いいから、ここはわたしに任せて、あゆみちゃんは早く学校に行って」

 真由美は、そう言ってあゆみの背中を押して、囲みの中から押し出した。
 それから、ゆっくりと男子の方に向き直り、冷たい笑みを浮かべながら、

「それじゃあ、わたしと一緒に学校に行きましょう。
 変態の男子生徒の皆々様」

 と、堂々と言い放った。
 男子を蔑む言葉、不自然なまでの丁寧口調は、真由美のせめてもの抵抗の証であった。

「ふん、凛々しいねぇ、真由美ちゃん。
 でも、『変態』の僕らとしては、そんな両手で胸と股間を隠しているような真由美ちゃんじゃあ、物足りないんだけどなぁ。
 あゆみちゃんの代わりに、その『変態さん』たちと一緒に登校するんだから、真由美ちゃんも、『変態さん』みたく、堂々と胸もアソコも見せつけてくれないと、つりあわないんじゃないかな?
 それとも、やっぱりあゆみちゃんを呼んでこようか?」

 男子たちも平然と真由美の侮辱の言葉を受け止め、さらに揚げ足を取るように切り返す。

「くっ・・・・・・」

 真由美は、唇をきつく噛み締めながらも、男子たちの言うとおりに両手を胸と股間から放して両脇に垂らし、朝日のもとに、そして男子たちの眼前に自らの恥部を晒した。

「・・・・・・これで、いいかしら?・・・・・・」

 努めて平静な口調を装う。
 男子生徒に屈したと思われることは、真由美にとって耐えがたい屈辱なのである。

 真由美の胸元には白い肌に桜色の乳首が、日の光を浴びて、輝きを増す。
 そして真由美の股間には、産毛すら生えていない幼女のような無毛の割れ目が見える。
 その姿を、周りの男子たちは、舐め尽くすようにじっくりと見詰めていた。
 両手が自由になるのに、恥じらいの箇所を隠さない・・・いや、隠せないという状況が、真由美の屈辱感と羞恥心を増大させ、男子たちの嗜虐心もそそられる。
 そのとき、真由美の周りを取り囲んでいる男子生徒の数は、初めからいた3人のクラスメイトを含めて、12人にまで増えていた。
 その中には、上級生の3年生もいれば、下級生である1年生の顔もある。
 真由美は、その男子生徒全員に、発育途中にある瑞々しくも淫らな裸体を、恥部を全てさらけ出したのだった。

 真由美は、そのまま颯爽とした足取りで学校に向かって歩き出した。
 両手をきつく握り締め、両脚をきびきびと動かして、さも毅然と歩いているように。
 しかし、その動きとは裏腹に、真由美の顔は真っ赤に染まり、真由美の心の内をあらわしているかのようだった。
 真由美の回りを取り囲むように、幾人もの男子生徒がついていった。

「ところでさぁ、真由美ちゃん。
 僕らは、あゆみちゃんと仲良く、遊びながら学校に行きたかったんだけど・・・・・・」

「そうそう、真由美ちゃん、ただ裸を見せびらかせながら歩いているだけじゃない?
 真由美ちゃんは、それで楽しいのかもしれないけど、俺らは楽しくないんだけどなぁ」

 はじめにあゆみをいじめていた2年生の男子生徒が、楽しそうに言ってきた。
 そんな男子のたわごとを無視するように、真由美が無言で歩いていると、さらに続けて声をかけてくる。

「それじゃあ、真由美ちゃんには指でオマンコ広げながら歩いてもらおうか」

「・・・・・・・・・・・・」

 真由美は無言で歩きつづける。
 そんな真由美の様子に、溜め息をついたひとりの男子生徒が、

「真由美ちゃん、そんな態度じゃあ、やっぱりあゆみちゃんと遊んできちゃうよ。
 ・・・ほら」

 と言って、斜め前方を指差した。

「なっ!」

 真由美はその指の先を見て言葉を詰まらせる。
 そこには、さっき先に行かせたはずのあゆみが、2年生の男子生徒とともに、こちらを見ていたのである。

「約束が違う!
 あゆみちゃんを放してあげるはずよ!」

 真由美は声を荒げるが、男子生徒のひとりが軽く受け流した。

「それは、真由美ちゃんが、ちゃんと僕らの言うことをきいて、あゆみちゃんの代わりをつとめたら、っていう話さ。
 真由美ちゃんが、あんまり連れない態度を取るようなら、やっぱり素直なあゆみちゃんと遊びたくなっちゃうでしょ」

「くっ・・・・・・」

「さぁ、どうする?
 このまま、あゆみちゃんを置いて、ひとりで学校に行く?
 それとも、僕らの言うとおりに、オマンコを広げながら歩く?」

「・・・く・・・・・・覚えていろ・・・・・・」

 真由美は、男子に聞こえないほどの小さな声でつぶやいてから、右手を自分の股間に持っていく。
 そして、人差し指と中指を恥じらいの肉唇に潜り込ませると、そのまま両の指を左右に開いて、陰唇を開いて見せたのだった。
 それは、花も恥らう女子中学生が、全裸で、野外でとるような格好ではあり得なかった。
 真由美の指の間からは、薄紅色の粘膜が覗き、真由美の女の秘密の園が、剥き出しになっている。
 できるだけ、脚を閉じて見られないようにしながらも、指先は女の秘部をさらけ出している。
 余りにも不自然で、そして淫靡な立ち姿であった。

「おいおい、それじゃあよく見えないぞ。
 そうだな、さっき逆らおうとした罰として、両脚は1m以上離して開くことっていうのを追加したらどうだ?」

 男子の囲みの中からそんな声が上がった。
 声の主は、周りを取り囲んでいた3年生の男子のひとりだった。

「あ、先輩、それいいですね。
 おい、真由美ちゃん、聞いていたか?
 両脚を左右に開くんだ。
 1m以上。
 もちろん、オマンコは指で開いたままだぞ。
 両脚を大きく広げながら、歩くんだ。
 ハッハッハ」

 2年生の男子生徒が笑いながら、真由美に命令する。
 真由美はその言葉を聞いて、その男子を視線だけで殺すような力を込めて睨みつけた。
 普段であれば、そんな理不尽な命令などきくこともなく、そのまま立ち去ってしまえばいい。
 しかし、今、真由美がこの場から立ち去れば、その男子たちの淫らな仕打ちは、あゆみの身に降りかかってしまう。
 そんなことは、できるはずがなかった。

「あ・・・脚を開けばいいんでしょ・・・・・・勝手にすればいいわ・・・」

 真由美は、指先で秘唇を開いた格好のままで、両脚を大きく左右に広げて、「人」の字型に立った。
 これでもう、真由美の身体のあらゆる部分が露になった。
 指先で割り開かれた無毛の女性器の中身から、後ろ側から見れば、お尻の穴さえも丸見えになってしまう。

「あはっ、真由美ちゃん、いい格好、いい格好!
 まるで、さっき僕を睨んでいた生意気な女の子とは思えないような格好だよ」

 2年生の男子生徒は楽しそうに真由美をからかった。

「おい、左手が余っているんじゃないか?
 どうせだったら、尻たぶでも開かせておけよ」

 さらに、3年生の一声で、真由美の左手の仕草さえも決定されてしまった。

 こうして、真由美は、全裸で両脚を大きく開き、右手で前の割れ目を、左手でお尻の割れ目を大きく開くという無様な姿を強いられることになったのである。

「さぁ、そろそろ学校に行こうか。
 早くしないと遅れちゃうね」

「いいかい、真由美ちゃん。
 その格好を崩さないように歩くんだよ。
 もし、手を離したり脚を1m以下に閉じたりしたら、今度はおんなじことを、あゆみちゃんにしてもらうことになるからね」

 こうして、真由美は、うら若き乙女とは思えないような破廉恥で惨めな姿を晒しながら、登校することになったのだった。
 

 玄関でも、真由美への命令は解除されることはなく、靴の履き替えは、ついてきた1年生の男子生徒がすることになった。
 その男子生徒は、真由美の足元にしゃがみこんで靴の履き替えを手伝う傍ら、目の前で大きく開かれている真由美の秘園をじっくりと堪能した。
 さらに、靴を履き替えて廊下に出たところで、周りの男子たちが、うれしそうな声を上げた。

 この学園の廊下は、いたるところに鏡がはめ込まれており、廊下の床にも鏡が虚像を映し込んでいる。
 そして、今、真由美が脚を広げて立っているその廊下の床にも、大きな鏡が埋め込まれているのだった。
 今までは、正面や斜め上からしか見ることのできなかった真由美の恥部の奥が、真下の鏡に映されて、はっきりとその内部まで丸見えになったのである。

「はい、そこで1分停止!」

 男子生徒の誰かにそう言われ、真由美はその場でヴァギナからアナルに至るまで、その全てを剥き出しにして晒しモノにされたのだった。

 その後、三角棒の上を渡る間も、あゆみとともにからかわれ、そして、ようやくクリーニングセンターの前までたどり着いて制服を手に入れたのである。

 そうして、教室へとたどり着いた真由美は、教室に入るなり、駆け寄ってきた由紀に

「真由美ちゃん、大丈夫だった?!」

 と声をかけられた。
 そんな心配そうな目で訴える由紀に、

「由紀ちゃんたちこそ、大丈夫だった?」

 と、問い返し、大丈夫との返事を聞くと、

「そう、ならよかったわ。
 それじゃあ、ちょっと疲れたから・・・ごめんね」

 と言って、窓枠にもたれかかって、そよ風に火照った頬を冷やし、わずかな休息を得たのだった。


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