第64章


 後ろから近づいてくるボートは、まず最後尾の希の姿をそのカメラに捉える。
「うぉっ、モロアングル!!
 見ろよ、これ、希ちゃんのあそこだぜ」
「ほんとだ、お毛毛ふさふさ♪」
 男子たちは口々に希のそこの部分に評価を下していった。
「・・・ぐっ・・・・」
 希は、横から聞こえてくる声に、顔を背けて下唇を噛み締める。
 だが、どんなに悔しくとも、恥ずかしくとも、脚を閉じることもできず、両手を下ろすこともできない希には、この真下から見上げられる屈辱的な状況から逃れることは不可能であった。

 続いてボートは前進し、次のターゲットである瑞穂を捕捉した。
「おぉ、瑞穂ちゃんのオマンコ、パックリ開いちゃって、大胆!!」
「おい、俺にも見せろよ。
 お、すげー、もうビチャビチャに濡れまくってんじゃん。
 あの、清楚な瑞穂ちゃんが・・・ねぇ〜♪」
「見ろよ、この糸に縛られたクリちゃん。
 真っ赤になって震えてるぜ」
 コントローラーを持つ男子の周りに、何人もの男子が集まって、モニターを見ながら口々に卑猥な言葉で瑞穂を辱める。
「いや・・・、み、見ないで・・・・許して・・・ひうっ・・・・く、ください・・・あぁぁぁっ!!」
 瑞穂は顔だけではなく全身を真っ赤に染め上げて、風船のいたずらに耐えながら悲痛な哀願を請う。
 だが、ボートは瑞穂の下を行ったり来たりと繰り返し動き回り、淡い繊毛から真珠の突起、花の唇から菊の窄まりまでありとあらゆるところをカメラで陵辱するのだった。

 次の獲物は、転校してきたばかりの由紀だった。
「いやぁっ、やだ、やだ、やめてぇ!!」
 自分の真下に入り込もうとするボートに向かって、由紀は無駄な叫びを上げる。
 しかし、男子生徒のコントローラーにのみ忠実に動くラジコンボートは、そんな由紀の願いを無視して、由紀の両脚の間の真下に滑るように入り込んできた。
「わおぉぅっ!!
 由紀ちゃんのオマンコのドアップ、本邦初公開!!
 由紀ちゃんは、すっきり割れ目のシンプルラインだ!!」
「やった、由紀ちゃんのあそこ丸見え!!
 これまで、遠目にしか見られなかったからなぁ。
 ふ〜ん、由紀ちゃんのってこんなふうになっていたのか〜」
「ズームアップ!!」
 男子の掛け声とともに、モニターに映る由紀の股間が画面いっぱいに広がっていく。
「うわぁ、風になびく愛液がばっちし!!」
「きのう転校してきたばかりだっていうのに、由紀ちゃん、もうこんなになってるんだ。
 もう、立派な聖女学園の生徒だね」
 男子たちは、初めて目にする由紀の股間の詳細画像に、食い入るように群がって、口々に辱めの言葉を織り成す。
 その全ては、当の本人である由紀の耳にまで届いていた。
 物心ついたころからは、誰一人として、そう、自分すらも見ることのなかった自らの女の子の部分が、今や、たくさんの、それも同年代の男子に見られ放題になっているのである。
 初めてそんな体験をした13歳の由紀の羞恥心は計り知れない。
 由紀は、目に涙を浮かべながら、必死に身をよじる。
 しかし、どんなに身をよじろうとも、真下という絶好アングルから股間を狙うカメラの視角から逃れることは不可能である。
 そんな由紀が、力なく震えながらも、両手をロープから離さなかったのは、奇跡に等しかった。
 そして、それがために、由紀の股間は、クラスメイトの男子全員に隅々まで観察されることとなったのであった。

 さらに前進を進めたボートは綾の真下までやってきた。
「やっぱ、幼い割れ目ナンバーワンは、綾ちゃんに決まりだな。
 見ろよ、この鉛筆で書いたみたいに、すっとした割れ目。
 まるでお饅頭だ」
「ほんと、生まれたときから、変わってないんじゃない?」
「でも、あの風船につながったクリトリスだけはビンビンだぜ」
 そう、男子の持つモニターには、どこまでも単純な構造の綾の割れ目の全貌が映し出されているのだが、その中で、ぴょっこりと顔を出し、恥ずかしそうに根元を緊縛されているクリトリスが、精一杯の自己主張をしているのである。
 そして、風に泳ぐ風船の動きに合わせて、その小さな肉真は翻弄され、綾の小さな身体に大きな快感を流し込んでくる。
 そのたびに、綾のつつましい身体がプルプルと震え、シンプルな割れ目から意味深な蜜を滴らせている。
「や・・・やぁ・・・・あっちいってぇ・・・・・・」
 綾は、真下から覗き込まれるという恥ずかしさに耐え切れず、腰をよじるが、その動きがさらに緊縛されたクリトリスに刺激を与え、さらなる羞恥へと追い込まれていくのだった。

 そして最後の標的は先頭を渡っている真由美である。
「くっ・・・」
 視界の隅のほうに、小さな船影を捉えた真由美は、悔しそうな声を漏らした。
 だが、そんな真由美の屈辱など無関係に、小さな盗撮ボートは、そのレンズに真由美の無毛の割れ目を捉えることに成功していた。
「しっかし、真由美ちゃんのあそこって、アンバランスなぐらいツルツルだよなぁ。
 まぁ、そこが魅力なんだけど」
「そうそう、香織センセも言ってたけど、うちのクラスのパイパン率、高いよな。
 外見どおりの綾ちゃん、転校生の由紀ちゃん、そして意外な真由美ちゃん。
 うちのクラスって、2年生のくせに、1年生よりもパイパンの子が多いんだぜ」
「そういえば、1年生でパイパンなのって、美奈ちゃんぐらいだもんな。
 みんな、先輩としての自覚が足りないんじゃないの?
 あはははっ」
 自分の身体のコンプレックスを笑いものにされた真由美は、頬から首筋にかけて紅潮させながらうつむき、目を閉じて耐えることしかできなかった。
 

 一通り5人全員の女陰を大写しにしたボートは、一旦真由美の前方まで進んでいく。
 と、コントローラーを持つ男子は、ニヤッと妖しい笑みを浮かべながら、ボートをUターンさせた。
「さて、これでみんなに監視が行き届いていることが確認できたな。
 でも、ちょっと気になることがなかったか?」
 コントローラーを持つ男子生徒が、妙に芝居がかった口調で隣に立つ男子に問いかけた。
「あぁ、やっぱ気になるな〜。
 いや、当学園の女子生徒として、あるまじき大問題だろう」
 問い掛けられた男子生徒も、納得顔で頷き返す。
「おまえもそう思うか」
 わずかな言葉のやりとりだけで意気投合していく男子たちの意図を図りかねて、不安な表情を浮かべる少女たち。
 だが、その少女たちの疑問も、次の言葉を聞いて一瞬にして明らかとなった。
「我がクラスの女子たちの両脚の付け根の間に、奇妙に湿った汚れが付着している」
「あぁ、本来、最も清潔にしておかなければならない大切な場所が、不思議と汚れているな」
「ここは、我々の心やさしい配慮のもと、清らかに洗浄してさしあげようではないか」
 その言葉を耳にした少女たちは、皆、身体を硬直させた。

「何言っているのよ!
 だれもそんなこと頼んでないわよ!!」
 列の後方から抗議の声が上がる。
 希であった。
「おやおや、希嬢は我々の心遣いが気に入らないらしい」
「あったりまえでしょ!
 くだらないこと言ってないで、さっさとそのラジコンボートをしまいなさいよ!」
「でも、うちのクラスの女の子の身体が汚れているなんて、見過ごすことはできないよなぁ〜♪」
「そんなこと、あんたたちに関係ないでしょっ!!」
「いや、女性器衛生担当委員としては看過できんな」
「そんな委員ないでしょ!!」
 希は、必死に男子に食い下がる。
 だが、この場において決定権を持っているのは希ではなかった。
「まあ、なにはともあれ、まずは・・・」
 男子生徒は、そう言ってラジコンボートを手早く操り、スッと希の真下へとボートを移動させた。
「・・・っ・・・・」
 さすがに言葉を失う希。
 そう、どんなに強がろうとも、下から撮影されたときと同様、何一つ抵抗する術も、恥ずかしい部分を隠す手立てもないのである。
「照準ロック、目標、佐藤希の割れ目中央・・・・発射!!」
 プシャッ!!
「くあぁぁぁっ!!!」
 ラジコンボートのポンプから強烈な水圧が希の股間に向かって勢いよく伸び上がる。
 そして、その瞬間、希の口から本人の意図に反した声が漏れたのだった。
「ほうら、僕たちがきちんと希ちゃんの股間をきれいにしてあげるからね。
 感謝するんだよ〜」
 コントローラを持つ男子生徒が、ぬけぬけと言い放つ。
「く・・・なっ、こ、こんな・・・・やめなさ・・・・あうくぅぅっ!!」
 この小さなラジコンボートのどこにそれだけの力があるのかと思うほど強力な水流が、希の淫裂を直撃する。
 その水圧は、寮のトイレに設置されているウォッシュレットを遥かに凌ぐ勢いだった。
 そんな水流を真下から受けた希は、ロープの上で、ピンと背筋を伸ばして震えてしまった。
 あまりの水圧に、一気に希の陰唇を突破した水流が、希の膣内に踊り込んできたのである。
 そして、真下から浴びせかけられる一条の流れは、まるで、直接子宮口を貫くような感覚を希に与えていた。
「やっ・・・あぐぁっ・・・こ・・・こんな・・・ぜ、絶対・・・あぐぅぅ・・・」
 理不尽極まりない淫らな報復に、満足な呼吸もできなくなり、空中で淫猥な攻撃を受ける少女は、途切れ途切れに喘ぎ声と文句の言葉を紡ぎ出すことしかできなかった。
「ほらっ、希ちゃん、さっきの威勢はどこにいったの?」
 男子生徒からは、からかいの声が浴びせかけられる。
 それに抗おうにも、ショートカットの少女は、2本のロープにかけた両脚を閉じることもできず、また、身体を支える両手を股間の防御に向けることもできはしない。
 ただ、無情な水撃に、自らの身体の中で最も敏感で、最も弱い部分を晒しつづけることしかできないのだった。


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