第61章
ようやく、少女たちにとっては恥辱にまみれた、男子にとっては至福の1時間が終わった。
だが、その過酷な授業を終えた少女たちの姿は、どこまでもいやらしく、そして、はしたないものであった。
真由美、希、由紀は、授業中恥ずかしい演奏をさせられたものの、今は外見上だけはもとの状態に戻っている。
しかし、綾と瑞穂は、いまだ音楽の授業の辱めから脱してはいなかった。
綾は、その幼い身体に秘められた、女の子にとって最も大切で、そして敏感な器官、クリトリスに糸を縛り付けられたまま、そしてその糸の1mほど先には大きな風船が結び付けられてしまっている。
今は、胸元に大きな風船を抱え込み、糸をたるませるようにしているが、その糸が、スカートの裾を回り込んで、その奥に消えているのを見れば、その糸が綾のどこに結び付けられているかは、誰の目にも明らかである。
そして、その風船を手放してしまえば、風船に引き上げられた糸が、スカートをめくり上げるか、もしくはスリットを開いて、その奥に隠れているはずの綾の秘密の花園をさらけ出してしまうことは明白で、おまけに、そうなれば、ピンと張った糸が、その先に結び付けられている綾の身体の中で最も敏感なつぶらな豆粒に、はしたない刺激を与えてくることも、明らかであった。
一方、瑞穂はさらに恥ずかしい姿に成り果ててしまっている。
瑞穂は、先ほど香織に口答えをした罰ということで、放課後まで両太ももに超磁力リングをはめられたままとされてしまっているのだ。
そのため、両膝は、お互いに反発し合い、常に太ももが水平になるぐらいまで、いっぱいに開かれた状態になってしまっている。
瑞穂がどんなに両脚に力をこめようとも、決してその距離が縮まることはない。
そのため、瑞穂のスカートは、前も後も、中央のスリット部分が盛大に割り開かれてしまっており、本来隠しておかなければならない部分が、全て明るみに晒されてしまっている。
一応、両手で股間を隠してはいるのだが、その部分から伸びる糸と、その先についている風船までは隠すことはできず、水平近くまで開かれた両太ももの間から、まっすぐに上まで伸びている風船を浮かばせている姿は、年頃の乙女がとる姿としては、余りにも卑猥なものとなっていた。
瑞穂は、片手で両足の付け根の最も恥ずかしい部分を覆い隠し、もう片方の手で、いやらしい刺激を与えようとうずうずしている風船の糸をつかんで、糸をたるませている。
したがって、どうにか前側は手でカバーしているものの、後から見れば、瑞穂のかわいらしいお尻と、そのお尻から伸びる糸の付け根の部分まで、全てが丸見えとなっているのだった。
その姿は、瑞穂には、いや普通の女の子には、決して耐えられない恥辱の姿である。
誰よりも恥ずかしがり屋で、誰よりも清楚で、誰よりもつつましい瑞穂が、今や誰よりもみっともなく、誰よりもはしたない格好でいることを強要されている。
だが、香織によって取り付けられた超磁力リングを外すことも、縛られた糸を解くことも、まず不可能であり、また、「お仕置き」であるそのリングや糸を勝手に解いてしまえば、さらに激しく、恥ずかしい罰を受けることは、火を見るより明らかである。
瑞穂は、ただ、その恥辱のお仕置きに涙を流しながらも耐えることしかできないのだった。
「綾、大丈夫?」
「あ、ま、まゆちゃん・・・・うん・・・綾は、な、なんとか・・・・」
恥ずかしい仕打ちを受けている綾のそばに真由美が寄っていき、声をかける。
そんな真由美に、ちょっとぎこちない笑顔で綾はこたえた。
「しっかし・・・風船でお仕置きなんて・・・・香織センセも、ずいぶんなこと考えるなぁ・・・・」
「うん・・・でも・・・まだ軽い方だよね・・・これって・・・・」
「まぁ・・・・そうかもね。
香織センセ、きょうは機嫌がよかったから、この程度ですんだんだろうな・・・・・」
「綾もそう思う・・・・・」
一方、瑞穂の傍らには、希と由紀が寄り添っていた。
「瑞穂ちゃん、大丈夫?」
由紀が、本当に心配そうな顔をして瑞穂の傍らに寄り添い、そして、瑞穂の前の方にかばうように立ち、瑞穂の恥ずかしい姿を少しでも男子の目から隠すようにする。
一方希も、瑞穂の後ろ側に立って、今や両脚を広げすぎているためにあられもなく剥き出しになっている瑞穂のお尻を、いやらしい男子たちの目からさえぎるべく寄り添った。
「瑞穂ちゃん、後は私が隠してあげるから・・・・」
希は、余りにも恥ずかしく、そして痛々しい姿に成り果てた瑞穂をかばうように、後から瑞穂の肩に手をかけて励ます。
「由紀さん・・・希さん・・・・・・・・・・」
瑞穂は、2人の名前を呼ぶことだけで精一杯になり、涙ぐんでしまった。
だが、どんなに由紀と希が瑞穂の姿をかばおうとも、はしたなく割り開かれた瑞穂の両脚とその付け根の余りにも敏感な木の芽から伸びる風船の糸を完全に隠すことなどできるわけもなく、音楽室から廊下に出るまでの間に、何人もの男子にいやらしい言葉でからかわれ、そしてはやし立てられることを避けることはできなかった。
そうして、綾は真由美に付き添われ、瑞穂は由紀と希にかばわれながら、廊下に出てきた5人の表情が、途端に曇った。
そう、彼女たちの目の前に広がるのは、この音楽室に来るときに通った、あの綱渡り廊下なのである。
つい1時間前、音楽室に来るときに、乙女として、いや女として、これ以上恥ずかしい格好はないのではないかと疑いたくなるような「エの字開脚」を強いられ、そして少女として恥ずかしい部分の全てを惜しげもなく晒しながら渡らされた、あの廊下である。
ましてや、今や綾と瑞穂はクリトリスから伸びる糸に風船をくくりつけられ、そして瑞穂はそれに加えて限界までの開脚を余儀なくされている。
来るとき以上に恥ずかしい目にあうであろうことは、5人の少女たちはおろか、男子たち全てにとっても予想に難くはなかった。
しかも、このロープの上では、綾も瑞穂も、希や由紀、そして真由美のサポートを期待することはできない。
ここでは、人より恥ずかしい目にあわされている綾も、そしてさらにそれ以上に破廉恥な姿を晒させられている瑞穂も、自分ひとりでその恥辱に耐えなければならないのである。
少女たちの不安の大きさに比例して、男子たちの期待は、どこまでも膨れ上がっていくのだった。