第35章


 授業も半ばに差し掛かったとき、亜紀子は次の朗読者を指名した。
「それじゃあ、次は由紀ちゃんに読んでもらおっかな。
 由紀ちゃん、それじゃあ35ページの3行目から読んで」
「えっ?!」
 由紀は、突然の指名に驚きの声を上げてしまった。
「ほら、由紀ちゃん、あなたよ。
 立って、教科書を読むの」
「えっ・・・で、でもぉ・・・・・」
(あ・・・・・・と、とうとう、授業中に当てられちゃった・・・・・。
 た、確か、授業中に当てられて発表をする女の子って・・・・・いやっ!)
「早くしなさい」
 亜紀子は、なかなか立とうとしない由紀に、さらに追い討ちをかける。
「・・・・・はい・・・」
 由紀は、かすれたような小さな声で返事をして、立って教科書を読むことにした。
(わたし・・・・何をされるの・・・・・)
 由紀は、椅子から立ち上がろうと腰を上げる。
「んあぁぁっ!!」
 椅子から立ちあがる瞬間、今まで由紀の2つの穴の中に収まっていた2本の細いバイブレーターが抜ける感触に、由紀のかわいらしい唇から喘ぎ声が漏れた。
 これからの恐怖におびえて、今の自分の状態、すなわち2本の棒を敏感な穴に入れているという状況を失念してしまったのである。
 もちろん、仮に自分の状態を覚えていたとしても、声を上げずに立ち上がれたかどうかは、定かではないのだが・・・。

 由紀は、真っ赤な顔をしながら椅子からどうにか立ち上がり、そして教科書を両手で持って、怯え震えた声で朗読を開始した。
「猫は、アリスを見てもニヤニヤしただけです。
 悪い猫ではなさそうね、とアリスは思いました。
 しかし、とっても長いツメに、とってもたくさんの歯をしていたので、ちゃんと失礼のないようにしないと、と思いました。
 『チェシャ猫さん』
 とアリスは・・・・」
 由紀は、しばらくの間、普通に朗読を行っていた。
 次第に朗読が滑らかになっていく。
 流れるような言葉遣いで本を朗読する少女の姿は、まるで1枚の絵のようであった。
 ショートボブに切りそろえられたサラサラ髪の美少女が、1人、教室の真中に立って本を朗読する。
 しかし、その姿は美しさとともに、ある種の妖しさをかもし出している。
 何しろ、その本を読む美少女の着ている服は、普通ではないのである。
 窓から差し込まれる太陽の光を透かせながら、セーラー服の上には、由紀の幼いからだのシルエットが浮かび上がっている。
 いや、シルエットだけではない。
 光り輝く白い生地が、太陽の光を浴びることでその効果をいかんなく発揮して、その奥に隠されているはずの胸元の形はおろか、その頂上にあるさくら色をした恥じらいの突起をも、うっすらと透過してしまっているのである。
 由紀の乳首は、先ほどの椅子の淫動によって、固く立ち上がり、セーラー服の極薄の生地をはっきりと持ち上げていた。
 由紀は、そんな恥知らずな胸元を隠すように脇を締めて、教科書を持つ両腕で、なんとか庇おうと努力しているのだった。
 一方、そんな由紀の下半身を守っているのは、こちらも非常に薄い生地でできたヒラヒラのスカート1枚なのである。
 このスカートもまた、太陽の光を浴びて、幾分透けかかっているようにも見える。
 しかし、由紀の周りの席の男子生徒たちと隣の希の目を引いたのは、そんな妖精のようなシルエットを見せる由紀の太腿の内側を流れ落ちる、一筋の透明な汁液であった。
 その液は、幾分粘り気を持っており、ツツーっと重力に引かれて脚の先のほうへと流れ落ちていく。
 それは、先ほどのバイブの攻撃に抵抗し切れなかった由紀の恥じらいと屈辱のしるしであった。
 

 由紀は、自分の姿がクラス中の生徒に見つめられていることを、はっきりと自覚しながらも、ゆっくりと朗読を進めていった。
 今のところ、突き刺さるような視線以外は、由紀には何も与えられていない。
(もしかしたら、何もされないかも・・・)
 由紀は、かすかな希望を胸に、早く朗読が終わることを祈りながら、教科書を読んでいった。
 しかし、その由紀のはかない望みは、一瞬にして破られることとなったのである。

「『お願い、教えてちょうだい、あたしはここからどっちへいったらいいのか・・・・きゃっ!!」
 由紀は、突然朗読を止めてしまった。
 それもそのはず、由紀の前の席の男子が、後ろを向いて、由紀のスカートの前のスリットの片側をピラッとめくっているのである。
 自分のまだ幼さを残す下半身が、無残に男子に晒しものになっていることに気がついた由紀は、
「い、いやっ・・・やめて、離してっ!」
 と身をよじって、男子生徒の手を離そうと試みる。
 しかし、スカートをめくっている男子の手が離れることはなく、かえって由紀の身をよじる行為が、いやらしい光景として男子たちの目に写っていく。
 なおも、抵抗しようとする由紀だったが、亜紀子の声によって止められてしまった。
「由紀ちゃん、まだ朗読は終わっていないわよ。
 早く、続きを読んで」
 亜紀子は、いたずらをする男子を無視して、由紀を注意した。
「で・・・でも・・・」
「由紀ちゃん、早く読まないとずっと立ったままよ」
「・・・・は、はい」
 由紀は、男子生徒のいたずらに抵抗するのをやめ、再び教科書の朗読に入らざるを得なかった。
 しかし、下半身、それも最も恥ずかしい割れ目の部分に鋭く突き刺さる男子生徒の視線に、涙声になりながらも、早くこの羞恥地獄から逃れたい一心で読み続けていった。

 しかし、由紀への辱めはこれだけでは終わらなかった。
 何と、後ろの男子生徒もまた、前の男子生徒と同様に、由紀のスカートのスリットをめくり上げてしまったのである。
(いやっ・・・・お、お尻の方まで・・・・・・・)
 由紀は、朗読しながらも、お尻に伝わるかすかな感触で、自分のスカートの後ろまでもがめくられていることを感じ取っていた。
 もはや由紀の下半身は、前も後ろも男子生徒たちの網膜にはっきりと映し出されてしまっている。
 しかも、前後の席の男子には、鼻がつかんばかりの至近距離で眺められている。
 しかし、指名されて教科書を読んでいる由紀には、どうすることもできない。
 たとえ男子たちの手を振り払おうとしても無駄であろうし、仮に振り払おうとしたところで、またもや亜紀子に止められてしまう。
 由紀は、必死に両脚をぴったりとつけて、少しでも男子の視線を防ごうと、無駄な抵抗をするより仕方がなかった。

「ア、アリスは、別の質問をしてみました。
 『ここら・・・へ、辺には・・・ど、どんな人・・・・・が住んでいるんですか?』
 『あっ・・あっ・・・・あっちの・・・方には』
 と、猫は、右の前足を・・・・・ふ・・・ふり・・・・や・・・やぁ!!」
 由紀は、何度も何度も詰まりながら教科書を読んでいたが、ついに耐えきれずに叫び声を上げてしまった。
 朗読の最中、由紀は、股間にかすかな感触を感じていたのである。
 それは、何度か由紀の秘唇をかすめるようにわずかに触れたが、そこが目的ではないようで、かすかに擦れる感触しか感じなかった。
 だが、だからといって安心できるわけもなく、由紀は、教科書を読みながら、男子生徒が一体何をやっているか、気が気ででならなかったのだ。 
 そして、ふと、教科書から目を離して下を見たとき、男子生徒たちが自分に何をしていたのかを、知ってしまい、思わず悲鳴を上げてしまったのである。
 
 由紀が下を見ると、既に男子は由紀のスカートから手を離し、スカートはほぼもとの位置に戻っていた。
 しかし、由紀の目にはそのスカートとは別に、何か1本の白い線が見えた。
 その白い線は、自分の前の席の男子の手から伸びており、まっすぐにスカートの中へと入り込んでいる。
 はじめはそれが一体何なのかわからなかった由紀だったが、数瞬後、はっきりと認識できた。
 それは、縄跳びの紐であった。
 それも安物のビニールでできた縄跳びではなく、きちんと白い縄でできた直径1cmほどの丈夫な縄跳びである。
 それが、前の席の男子の手から伸びており、スカートのスリットの間を通って、自分の股下へと通過している。
 由紀の後ろでは、その縄跳びのもう一方の端を、後ろの男子生徒が手にしているのは、どうしようもないくらい明らかなことであった。
 先ほど何度か感じた股間を擦るような感触は、この縄跳びを股下に通すときに感じたものだったのだ。
 肉付きの薄い由紀の股間は、どんなに脚をぴったり閉じようとしても、どうしても、股間と太腿との間に逆三角形の空間ができてしまう。
 男子生徒たちは、その魅惑のデルタスポットに無残にも縄跳びの縄を通してしまったのである。
 由紀が先ほど感じていたかすかな感触は、その針の穴に糸を通すようにして刺し込まれる縄跳びが、微妙に触れていたからであった。

 今や、由紀は太さ1cmほどの白いロープの上に、無防備極まりない秘裂を晒してしまっている。
 しかも、縄跳びの両端は前後の男子生徒にがっちりと握られていて、ちょうど由紀の股間に触れるか触れないかのところでしっかりと支えられているのだ。
 そのため、その縄から逃れることはできはしない。
 そして、この後に襲いかかってくるであろう出来事は、絶対にあってはほしくないことにもかかわらず、あまりにも予想するに容易過ぎるのであった。
 

 恐怖に怯えて朗読を中断してしまった由紀は、再度亜紀子の注意を受けた。
「ほら、由紀ちゃんまだ終わってないわよ。
 男子のことなんか気にしないで、続きを読んでちょうだい」
(気にしないでいることなんて、できるわけがないじゃない・・・)
 由紀は心の中で、亜紀子の言葉に反発しながらも、口に出しては、
「え・・・あ・・・・・は、はいぃ・・・・・・」
 と答えるほかはなかった。
 今までの不明確な不安から、明確な恐怖へと変化した由紀は、さらにおびえた口調で、教科書の続きを読み始めた。
「ね、猫は、右の前足を振りまわしました。
『帽子屋・・・が、す、住んでい・・・あっ・・・・でいる。
 そ、そ、それ・・と、あっちの・・・・ほ・・・・ほう・・に・・・・・・あんっ!・・ほ、方には・・・んっ!んふぅ・・・」
 由紀の声が、どんどん震えていき、朗読とはかけ離れた甘い口調に変わっていった。
 そう、前後の男子生徒たちが、縄跳びを由紀の股間に食い込ませ、そして前後に動かし始めたのだ。
 2人の男子生徒は、縄を由紀の股間に食い込ませるために、両端を少し高めに持ち上げ、そのままの状態で、まるでのこぎりでも動かすように、由紀のいやらしくロープをはさみ込んだ割れ目の中をグイッグイッと動かしてしまっている。
「あっ・・・んっ・・・・やっ・・やめ・・あはぁ!!」
 由紀は教科書を持ったまま、脚をくの字に曲げて、必死に脚を閉じようとしているが、既に深々とロープを食い込んでしまっている淫裂には、全く効果がない。
 それどころか、脚を曲げて中腰になると、ロープがさらに深く股間にもぐりこんでいくのである。
 そのうち、喘ぎ声を上げながらロープの刺激に悶えている由紀の股間からは、「グシュグシュ」という、余りにも淫靡な湿った音が、聞こえてきた。
 何しろ、ついさっき、授業中に逝く寸前まで興奮を高められた恥知らずな秘部である。
 そんな股間を、クラス全員の注目の中で縄を食い込まされて擦り続けられては、たまったものではない。
 しかも、ご丁寧にも縄跳びのちょうど中間部には、1つの大きな結び目が作られていたのである。
 由紀の前の席の男子が、その結び目が由紀の股間から完全に抜け出るまで引っ張ると、次は、後ろの席の男子が、そのロープを由紀のお尻の割れ目から完全に抜け出すまできちんと引っ張る。
 その間、ロープの結び目は、由紀の無毛のクレヴァスを押し広げて肉の割れ目の中に入り込み、その中で既に固く勃起している由紀の最も敏感な肉真珠をいたぶるように弾き、尿道口を刺激し、そして小陰唇をかき分けて由紀の膣口をまさぐり始める。
 そこまでくると、2人の男子たちは、何度かロープを前後させてたっぷりと由紀の淫蜜をロープに染み込ませてから、次の目的地である最も恥ずかしい穴、排泄孔にその結び目をあてがうのだ。
 男子たちは微妙なロープの感触から、2つ目の穴に結び目がはまったことを感じ取ると、上の方に強く持ち上げて、その小さな窄まりの中に結び目をこれでもかといわんばかりに、深く押し込もうとする。
 そうして幾度となく由紀の恥ずかしい喘ぎ声と悶え震える下半身を堪能したところで、そのまま後ろに引っ張って肛門の穴から勢いよく結び目を引っ張り上げて、由紀のお尻から結び目を抜き出すのである。
「うぐぅ!!」
 この瞬間、由紀はたまらず情けない悲鳴を上げる。
 そうして、お尻から結び目が飛び出ると今度は逆パターンで結び目を後ろから前の方へと移動させていくのである。
 今度は、肛門、膣口、尿道口と順序よく食い込ませていたぶった後に、クリトリスのところで、何度も何度も行ったり来たりし、さらに深く食い込ませて刺激を加える。
「・・・あぁっ・・・・・んくぅ・・・ひぃぃ!!」
 由紀はこの激しすぎる刺激にたまらず悶え喘いでしまう。
 このような動きが、由紀が立っている間、何度も何度も、バリエーションを変えながら続けられた。
 ロープが後ろに進むときは、由紀は腰を後ろに引いて、お尻を突き出すような格好になり、ロープが前に進むときには、股間を前に押し出すように背を仰け反らせてしまう。
 そして由紀のロープを咥え込んだ淫裂からは、とめどなく愛液が流れ出し、既に足元の床を丸く濡らしていた。
 男子たちは巧妙に縄跳びを操作し、由紀がアクメを迎えそうになると、動きを止め、由紀の股間からロープを離す。
 そして、由紀が気を取りなおして朗読を開始すると、再度いやらしい動きで由紀をいたぶるのだ。
 もう、由紀は教科書を読んでいるのか愛撫されているのか、泣いているのか悶えているのかすらわからなくなり、朦朧とした意識の中で、必死にこの陵辱朗読から逃れたい一心で、口を動かし続けた。

「『そ・・・そうしたいの・・・・・・んふぁ!!・・・のは、やま・・やっ!!くぅ・・・・やまだ・・けど、ま、まだ招待されてい・・・い・・いぃぃぃなひの・・・』
 『そ、そ・・そこで・・・あ、会おうね』
 そ、そう言って・・・・・・ね、猫は消えて・・・くひゃっ!!!・・・き、消えてひ・・・ひまひまひ・・・た」
 
 由紀が既にろれつの回らない口調で1つの段落を読み終わったとき、ようやく亜紀子が由紀の朗読を止めた。
「はい、そこまでよ、由紀ちゃん。
 でも、すごく時間がかかったわね。
 今度からはもう少し、きちんと読もうね」
(そ・・・そんな・・・・これは男子たちが・・・・・あひぃっ・・ま、また!!!)
 由紀は、亜紀子の言葉に心の中で反論しながらも、再び与えられたロープの感覚に、翻弄されていた。
 朗読が終わったにもかかわらず、なおも男子たちは由紀をいたぶっているのである。
「それじゃあ、由紀ちゃん、座っていいわよ」
 亜紀子は、由紀に座るよう指示を出した。
 しかし、由紀は自分の席で立ったまま、動けずに途方に暮れていた。
 何しろ、今由紀の股下には、いやらしい蜜をたっぷりと吸い込んで割れ目に食い込んでいる縄が渡されているのである。
 その両端は、まだ男子たちの手にしっかりと握られて、ぴんと張られたままなのだ。
 由紀は、教科書を机の上に置いて、両手で前後のロープを下に押し下げ、股間から離したところで、どうしようもなくなってしまったのである。
(ど・・・どうすればいいの・・・・・・だ、男子に・・・・・)
 そう、このままでは座れない。
 何しろ、股間に1本の淫らな縄が走っているのである。
 由紀は、いままで自分をいたぶっていた男子たちにお願いなどしたくはなかったのだが、それ以外に方法は思いつかなかった。
 由紀は、しばらくためらった後、男子たちに座らせてもらえるようにお願いした。
「お・・・お願い・・・・座らせて・・・・」
 しかし、男子から返ってきた言葉は、由紀の想像を超えるものだった。
「別にそのまま座っても構わないよ。
 どうしても縄を抜きたかったら、自分で抜いてね」
「そ・・・そんなっ!!」
 由紀は、絶望を感じて、無意識のうちに救いの目を隣の希に向けた。
 希は、心配そうに由紀を見つめてから、無言で首を横に振った。
 その動きを見て、由紀は、この希も以前このいたずらを受けたこと、そしてそのときもどうしようもなかったことを、敏感に感じ取ってしまった。
 男子たちは、縄跳びを緩める気配はない。
 こうなると、由紀は余りにも分の悪い二者択一を迫られてしまう。
 一つは、このまま縄跳びを股間にはさみ込んだまま椅子に座ること。
 もう一つは、腰の高さに張られているロープを股間から外してから、座ることである。

 一つ目の選択肢は、考えたくはなかった。
 このロープを咥え込んだまま座ってしまえば、これからの授業中、ずっとロープにいたぶられることとなる。
 恐らく座ってからも、男子たちは簡単に縄跳びを抜かせてはくれず、そしてさらにいやらしいいたずらをはじめるだろう。
 それも、ヴァギナとアナルのバイブとともに・・・。
 それだけは、絶対に避けなければならない。
 しかし、そうなると2つ目の選択肢、縄跳びから脚を抜かなくてはならないのだ。
 だが、ロープは由紀の股間に食い込ませるべく、腰の高さに張られている。
 このロープから身体をはずすためには、片脚を一旦ロープの高さまで持ち上げてから、抜かなくてはならない。
 そんな格好をすれば、由紀のロープを咥え込んだ秘裂は、全開に開陳させられ、不本意ながらも恥ずかしい汁でビシャビシャに濡れて淫ら極まりない状態になっている秘唇を、クラス中の生徒に晒さなければならない。
 羞恥心に泣きそうになっている由紀には、どちらも選ぶことはできなかった。
 しかし、容赦なく決断のときは迫ってきた。
「由紀ちゃん、早く座ってね。
 でないと授業が進められないわ」
 亜紀子は、まるで男子たちの行っているいたずらが目に入らず、何も問題がないかのような口調で、由紀に座るように指示をした。

 実はこれは、この学園の決まりによるものである。
 授業時の発表中に男子生徒が女子生徒にいたずらをすることは、校則で認められている。
 そして、教師はその男子たちの権利を決して侵してはならないのである。
 つまり、こと授業中のいたずらに関しては、女子生徒が男子生徒たちからどんなに恥ずかしい目に遭わされたとしても、絶対に教師は助けてはくれないのだ。
 
 由紀は、さらにしばらくの間無言で立ちすくんでいたが、ようやく意を決して、ロープを股間から抜くことにした。
 それしか手は残されていないのだ。
 まず、身体の前後に回して縄跳びを下に押し下げている両手に力を入れ直し、さらに股間とロープの距離を保とうとした。
 しかし、男子たちは、由紀の股間にロープを食い込ませるべく、なおも強い力で上に引き上げているため、ほとんど引き離すことはできなかった。
 仕方なく、由紀はそのままの状態で、周りをさっと見まわした。
 クラス中の視線が由紀に集中している。
 中でも男子たちの視線は、余りにも露骨で、そして容赦なかった。
(いやっ・・・・み、みんな見てる・・・・・)
「見ないでぇ・・・・・」
 由紀は力なく、つぶやいたがそんな言葉を聞きいれる者がいるわけがない。
 何しろ、今から年端もいかない美少女が、大股を広げて恥ずかしい股間を見せようとしているのである。
 男子生徒全員の好色極まりない視線が、由紀の股間へと熱く注ぎ込まれていた。


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