第12章


  いろいろありながらも、ようやく3人は目的地にたどり着いた。
 希が綾の肩を抱いて綾を立たせると、由紀も一緒に立ちあがり、周りを見渡した。
「お手洗いって、どこ?」
 彼女たちはトイレを求めてここに来たのである。
 しかし、由紀の視界にはトイレのドアが目に入らなかった。
 代わりに、廊下の片隅に鏡ばりのきらきらした空間が広がっている。
 由紀は、その鏡ばりの空間に近づいてその形を見ると、
「ひっ、な、何これ!!」
 と悲鳴を上げた。

  その悲鳴を予想通りといった感じで、希がうつむきながら声をかけてきた。
「そう・・・・、こ、これが私たち女の子のトイレなの・・・・」
 

  それは、トイレというには余りにも無理があるものだった。
 第一、そこには当然あるべきトイレのドアや壁、そして、個室の仕切りすらも存在していない。
 ただ廊下の片隅に便器が並んでいるだけなのである。
 しかも、そのトイレはその立地条件以上にさらに異常さを極めている点があった。
 そのトイレは、形こそ普通の和式トイレなのだが、通常の便器ではなく、完全に透明なガラスでできているのである。
 そしてその透明な便器は、高さ1mほどのこれまたガラスでできた台の上に設置されている。
 この便器にしゃがんで用を足せば、廊下を通過する人から、その少女にとって最も恥ずかしい行為である「排泄」が余すところなく見られてしまうであろう。
 しかも、便器をはさんで向こう側にある壁は一面鏡になっており、しゃがみこんだ少女の姿を廊下側からだけではなく、壁側からも丸見えとしている。
 おまけに、4つ並んだ便器は、それぞれ廊下向き、壁(鏡)向き、と交互に並んでいる。
 もし、廊下向きの便器にしゃがめば、廊下から、しゃがんで足を広げた少女の恥ずかしい割れ目とおしっこの噴き出す小さな穴の様子が見えてしまう。
 一方、壁向きの便器にしゃがめば、少女の思いっきり割り開かれたお尻の穴と淫裂がさらけ出されてしまうのは決して避けられない。
 そして、どちらにしても、鏡があるために、両面から見えてしまうのだ。
 

 由紀は、この通常では考え付くことすらできないようなトイレの姿に驚き、しばらく言葉を失っていた。
 仕切りがないだけでも恥ずかしいことこの上ないのに、さらに周りを鏡ばりで、ガラスの便器に用を足すなどと、考えることすらできなかった。
「い、いや・・・こ、こんなところで・・・できない!」
 由紀は悲鳴のような声を上げて拒絶した。
「由紀ちゃん・・・。
 でも、この学校では、女の子はみんなこのトイレで用を足さないといけないの。
 確かに、慣れるなんてできないけど・・・、わたしだっていまだに恥ずかしいけど・・・でも・・・やらなくちゃならないの・・・」
 希は、絶望的という表情でさらに由紀に語り掛ける。
「この学園では女子は一切のプライバシーを持つことができないわ。
 それは、トイレに関しても同じなの。
 ここにいる限り、私たちはどんな些細な秘密も持つことは許されないのよ」
「で・・・でも・・・こんなところで・・あの・・あれしちゃったら、ぜ、全部見えちゃう・・・」
 声を震わせながら、想像もしたくないことを口にする由紀に、下の方から声がかけられる。
「由紀ちゃん、あたしたちは我慢するしかないの。
 綾も、恥ずかしかったけど・・・今でもすっごく恥ずかしいけど、ここ以外ではできないの。
 ・・・まず、綾がするから、由紀ちゃんは、その後で・・・ね・・・」
 そう言うと、綾は恥ずかしそうに頬を染めて、トイレの段の上に上がっていった。
 1mも高くなった段に上った綾の股間は、スカートの裾から中身が丸見えとなってしまっている。
 おまけに、便器を跨ぐために、肩幅に脚を開いているのである。
 由紀と希からは、綾の脚の間でひっそりと口を閉じている秘裂が丸見えだった。

 綾は、廊下側を向いた便器の上に立ちあがり、恥ずかしそうに顔を両手で押さえて便器の上にしゃがんでいく。
 便器にしゃがみこんだ綾の股間は、もう、スカートに覆われてはいない。
 腰を落とし膝を広げた綾の股間は、何もかもの恥辱を廊下に晒していた。
 壁にはめ込まれた鏡を見れば、脚をいっぱいに開いてしゃがみこんでいる綾のお尻まではっきりと見える。
「いやぁ・・」
 思わず、綾の口から抵抗の声が漏れた。

 幸い、休み時間半ばで廊下の人通りは少ない。
 とはいえ、全く人がいないというわけでもなかった。
 男子も数人ではあるが廊下を歩いており、
「あ、2年生の綾ちゃんだ。
 綾ちゃんがおしっこするぞ!」
「いつ見ても、小学生にしか見えねーよな」
「あの割れ目からおしっこが飛び出すぜ。
 もうすぐだ」
 期待に胸を膨らませながら、恥ずかしい綾の姿を興味津々に見つめている。
 

 綾は、左手を口元に残しながら、右手をおずおずと下半身の方へと伸ばしていった。
 そして、震えながら右手の人差指と中指で恥ずかしい割れ目をそっと広げた。
 すると、今までぴったりと閉じていた綾のかわいらしい割れ目が、わずかに開き、恥ずかしい穴のわずか上方につつましく潜んでいた小さな針のような穴、尿道口がさらけ出された。
 そんな恥ずかしい格好で衆目に晒される中、綾はじっと目を閉じ、屈辱に耐えながら下腹部の力を抜いていく。
 しばらく、そのままの状態で止まっていた綾だったが、不意に体が震えだし、シャーっという音とともに、綾のまだ乾ききっていない割れ目の奥からおしっこが勢いよく飛び出した。
 ジョジョーという音がして、小水が便器に叩きつけられる。
 ガラス製の便器は、その様子を包み隠さず、すべて見せつけている。
 綾の股間の割れ目から飛び出した黄金色の水流がガラスの便器にぶつかりはじける様子が周りの男子の目に余すところなく晒されるのだ。
 しかも、1mも高いところに設置されたガラスのトイレでは、廊下を行き交う人から、簡単に綾の恥ずかしい部分が丸見えとなっている。
 中には、しゃがみこんで、ガラスの床の下から覗きこむようにしている男子もいる。
 おしっこをしている姿を下から覗きこまれる。
 こんな恥ずかしい姿がほかにあるだろうか。
 綾には、周りの男子たちがそんないやらしさに満ち溢れた目で見つめているのを知りながらも、何一つ抵抗のできない状態で、放尿するしかなかった。

「やった、綾ちゃんのおしっこだ!」
「ずいぶん溜まってたんだね〜。
 どんどん出てくるよ」
 こんな恥ずかしい姿で用を足すことがわかっている綾は、ほとんど限界まで我慢していた。
 もしかしたら、学校でおしっこをしなくてすむかも知れない。
 そんな思いで我慢してきたのだが、きょうは耐えられなかった。
 その結果、ぎりぎりまで我慢した上でここにきてしまったのである。
「いやぁー、見ないで!
 お願い!」
 綾は、震える手で口元と淫らな割れ目を押さえながら、いつ果てるとも知れない自分の羞恥を垂れ流しつづける。
 ようやく、水流が弱まりだし、最後にピュッ、ピュッと断続的に噴出して綾の放尿が終了した。
 耳まで真っ赤に染まった綾は、おしっこが全部出てしまったのを感じると、ゆっくりと立ち上がった。
 しかし、立ち上がった綾は、そのままの格好できょろきょろと何かを探している。
「え、トイレットペーパーは・・・?」
 そう、なぜか便器のすぐ横に備え付けてあったはずのトイレットペーパーがなくなっていた。
「え、ど、どうして!」
 綾は、いまだに雫をポタポタと垂らしている股間をどうすることもできずに慌ててしまっている。
 便器を跨いで肩幅に脚を開いた状態で、恥ずかしい状態の股間を隠すのも忘れてトイレットペーパーを探していた。
 と、そこに男子生徒からの声がかけられた。
「そーいえばね、このトイレ、ゴールデンウィークの連休中に改造工事したんだって。
 何でも、足のマークのところに両足を置いてから、そのままの状態で、10秒たたないと、紙が出てこないんだってさ。
 それから、さらに20秒たたないと、水も流れないんだってよ」
 その男子生徒は、ニヤニヤしながらうれしそうに綾に改造工事のことを告げた。
「そ、そんな!!!」
 綾は大きな目を見開いて驚き、足もとの床を見た。
 確かに、床には足の形をかたどったマークがついていた。
 しかし、そのマークは便器をはさんで、1mも間隔があいているのである。
 このマークに合わせて足を置くということは、足を1m開くということである。
 しかもその男子の話では、その状態で紙が出るまで10秒、水が流されるまで20秒、トータルで30秒の間、その姿勢を維持しなければならないということなのだ。
 綾は、自分の知らない間に、学校のトイレの仕組みが変わっていたことに驚くのと同時に、これからしなければならない格好による羞恥心に、深い絶望のようなものを感じていた。
 

 このことは、希も知らなかった。
「そ、そんな・・・・ただでさえ恥ずかしいのに、そんな仕掛けが増えたなんて・・・・・。
 それじゃあ、その間ずっと脚を開いていなくちゃならないの・・・・」
 希は、自分がそんな姿を晒している様子を想像して、一瞬にして顔が真っ赤になった。
 そして、悔しそうな、それでいて恥ずかしそうな表情で新たな仕掛けの増えたトイレを目にしていた。
 

 綾はしばらくもじもじとして悩んでいたが、ついに観念したかのようにうつむき、顔を男子たちからそらしながら、ゆっくりと脚を広げてそのマークに足を合わせた。
 もちろん、両手で股間を隠すことは忘れない。
 足を1mも開いた状態では、スカートの割れ目は完全に2つに分かれてしまって、恥ずかしい部分を隠してはくれないのだ。
 綾は股間の前の方で両手を合わせて恥ずかしい割れ目が男子たちの視線に晒されないようにかばった。
 しかし、いまだにおしっこで濡れて、ポタポタと雫を垂らしている部分を直に手で触れるわけにはいかない。
 当然、わずかに手の平が浮いたような状態で隠すしかなかった。
 その股間と手の間のわずかな隙間が男子たちの目には、さらにいやらしく映るのだった。
 しかも、前を両手で隠している綾のお尻は、完全に露出してしまっている。
 そのかわいらしいお尻の割れ目は、背後の鏡を通して、みんなに丸見えとなっていた。
 しかも、1mも脚を開いて立っているため、お尻の割れ目も左右に引っ張られ、股の部分からはその奥に隠れる恥ずかしい亀裂がちょっとだけ覗いている。
「綾ちゃんのお尻、かわいい!
 あそこもチラッと見えてて、いいねえ」
 情け容赦ない男子からの声に、綾は、慌てて片手で後ろを隠す。
 そんな情けない姿で晒し者にされながら、綾は何とも長い10秒間を待ち続けた。

 と、先ほどの足型が圧力センサーにでもなっているのか、綾が羞恥の開脚を強いられてから正確に10秒が経過したとき、トイレの天井からトイレットペーパーが降りてきた。
 そのトイレットペーパーのロールは、綾の目の高さまで降りたところで、その動きを止めた。
「そ、そんなぁ・・・・・・」
 綾は、そのトイレットペーパーの止まった位置にいやらしい意図を感じたのである。
 そう、目の高さで止まったトイレットペーパーの紙を取るためには、手をその高さまで持ち上げなければならないのである。
 当然、紙を取るまでの間は、思いっきり開かれた恥ずかしい部分を隠すことは不可能である。
 一旦、脚を閉じてから紙を取ろうかと思った綾だったが、すかさず先ほどの男子の声が飛んできた。
「足をマークから外したら、すぐにトイレットペーパーは上がってっちやうからね。
 そのままの格好で、取らなくちゃだめだよ」
 唯一の逃げ道も閉ざされた。
 しばらくどうしようかと悩んでいた綾だったが、くっと眉をしかめ、顔をさらに赤くすると、両手をそのトイレットペーパーに伸ばした。
「んー、きれいな割れ目!」
「脚を開いているのに、ぴったり閉じてる。
 でも、ちょっとおしっこで濡れているのねぇ。
 かわいぃ〜」
 男子たちのからかいの声に必死で耐えながら、綾はトイレットペーパーをくるくると手にとって、おしっこで濡れた自分の股間を拭き清めていった。
 そして、その紙を便器に投げ捨てるとすぐさま股間の前後に手を伸ばし、恥ずかしい部分を男子たちの視線から遮った状態で、さらに20秒ほどの時を待った。
 その間、ガラスの便器に溜まった綾の黄色いおしっこは、全員の目に晒される。
「なかなか健康的なおしっこの色だねぇ」
「おまえ飲んでみれば?」
「おれ、飲んでみたいな〜」
 男子たちが冗談混じりに綾のおしっこを批評するが、綾にとっては、そんな冗談が死ぬほど恥ずかしかった。
 トイレットペーパーが降りてから20秒後、ようやくトイレに水が流れ、綾の恥ずかしい跡を洗い流していった。
 水が流れると、綾が急いでトイレから離れ、脚をそろえて、ようやく段を下りてきた。
「ふぇーん、恥ずかしかったー」
 段を下りた綾は、泣きそうな顔をして、子供っぽい仕草で希に抱きついた。
「うん、うん、綾ちゃん、頑張ったわね。
 それにしても、トイレがこんなふうに変わっていたなんて・・・・」
 かわいらしく抱きついてきた綾の頭をなでながら希は慰めるように優しく語り掛けてやった。
 そして、由紀の方を振り向くと、
「次は、由紀ちゃんの番だけど・・・できる?
 わたしも、改造したトイレは初めて見るけど、かなり・・・・アレなトイレよ」
 と心配そうな顔で問い掛けてきた。
「わ、わたし・・・・」
 由紀はそう言ったきり黙りこんでしまった。
 今、綾がやったのと同じことを果たして自分ができるのか。
 答えは否だ。
 しかし、下腹部の不安は今にも破裂しそうなところまできている。
 とても放課後まではもたないだろう。
 つまり、選択の余地はないのである。
 しかし、どうしても踏み出しきれるものではない。
(ど、どうしよう・・・もう、我慢できそうにないし・・・。
 でも、あんなこと・・・)
 由紀が羞恥の無限ループの中で迷っていると、
「由紀ちゃん、もう、我慢できないぐらい・・・おしっこ・・・・したいんでしょ」
「う・・・、うん」
「じゃあ、恥ずかしいけど、した方がいいと思うわ。
 多分、そんな状態だと教室まで戻る間に・・・あの・・・漏らしちゃうと思うから・・・」
 そう言われて、由紀ははっとした。
 そう、仮に今ここで我慢したところで、これから教室に戻るまで、また淫らな三角棒に跨っていかなければならないのだ。
 その間の刺激に尿意を我慢しながら耐えることができるだろうか。
 いや、仮に耐えたとしても、その後はバイブを挿入したまま授業を受けるのである。
 とても尿意を我慢し続けられるとは思えない。
 何しろ、朝、あの廊下を亜紀子に引っ張られているときに、由紀は一度漏らしてしまっているのである。
「う、うん・・・わかった・・・」
 由紀は、がっくりと肩を落として諦めた様子でこの破廉恥なトイレでの排尿を了承した。
 

 観念した由紀は、ゆっくりとした足取りで段の上に上っていった。
 由紀は段に上りつつも、必至にスカートの裾を掴んで、少しでも自分の恥ずかしい部分を隠そうと努力している。
 しかし、その努力は大して功を奏していない。
 廊下からは、由紀の恥ずかしい部分がちらちらと見えている。

 由紀は、段の上に立つとそこに並ぶ4つの便器を見て、迷ってしまった。
 廊下向きの便器と壁向きの便器のどちらがいいのか。
 どちらにしても、鏡を通して両面から見えてしまうのだが、由紀は迷いに迷った。
 さっき、綾は廊下側を見て用を足したが、あれでは、恥ずかしい割れ目から小水が出るところが丸見えとなってしまう。
 かといって、後ろを向いたのでは、女の子にとって最も恥ずかしい器官であるお尻の穴がこれでもかというほど剥き出しになってしまうであろう。
 由紀は散々迷った末、綾と同じように廊下側を向いて用を足すことにした。
 確かに、廊下を行き交う男子たちの方を見ながらするというのは、恥ずかしいことこの上ないが、視界には希たちも目に入る。
 誰一人味方がいない孤独の中で羞恥を晒すよりも、たとえ同性で、こんな姿を見られるのが恥ずかしい相手であっても、味方になってくれる人の方を見ていた方がわずかながらでも安心できる。
 そんな思いで、由紀は廊下の方を向き、恥ずかしそうに股間を隠しながらガラスの便器に跨った。
 そして、ゆっくりと、本当にゆっくりと腰を沈めていった。

 由紀は、なるべく、膝を離さないように内股になりながら腰を沈めてしゃがみこんだ。
 しかも、その状態でも、なおも前と後ろを手で隠している。
 既にスカートは服としての機能を失って、左右に散っている。
 由紀は、そのスリットの間から手を入れて、自分の恥ずかしい割れ目と、ぱっくりと割れたお尻を隠しているのだ。
 それは、あまりにも恥ずかしい姿勢であった。
 しかし、これ以外の体勢をとることは由紀にはできなかったのである。
「由紀ちゃん・・・」
 必至に屈辱に耐え、なおも小さな抵抗を試みている由紀の姿を見ながら希はつぶやいた。
「由紀ちゃん、恥ずかしそう・・・
 かわいそう・・・」
 希の胸に抱き着いて少し落ち着いた綾も、いまだ希のセーラー服を掴んだままの姿勢で首だけ由紀の方に向け、心配そうな顔で見守っている。

 そんな友人たちの励ましの視線も目に入らずに、由紀はその恥ずかしい姿勢のままで目をしっかりとつぶり、下腹部の力を抜こうとしていた。
(は、はやく済まして、この格好を・・・。
 で、出ない・・・)
 由紀は必至に膀胱に力を込めようとしているのだが、意思に反して、なかなか放出することができない。
「おい、この子、きょう転校してきた子じゃねーのか。
 全然出てこないぞ」
「もっと、膝を開かないと、太腿までビシャビシャになっちゃうぜ」
「いや、言わないで・・・お願い見ないで・・・」
 男子たちの嘲笑に耳まで真っ赤にして耐える由紀だったが、いくら頑張っても、放尿することができない。
 もう、膀胱はパンパンにはれ上がり、今すぐにでも漏れてしまいそうなのだが、みんなが見ているという異常な状況の中で、由紀の身体は意思のコントロールを離れてしまっている。
(お願い、もう耐えられない・・・早く出て!)
 ようやく、ちょろっと由紀の股間から雫が漏れ出した。
 それを皮切りに、シャーーッという音とともに勢いよく、黄金色の水流が便器へと流し込まれていった。
「あぁぁーー!!」
 由紀は小水を放出するとともに大きな声を上げて泣き出した。
 しかし、由紀の体内から湧き出してくる黄色い放物線は、主人の意思などお構いなしに留まることを知らず、後から後から流れ出す。
(ああ、早く・・・早く終わって・・・)
「この子も、ずいぶん溜めこんでたみたいだな〜。
 どんどん出てくる!」
「あんまり溜めこむと身体に悪いんだよ」
「それにしても、盛大な出しっぷりだ。見てるこっちが恥ずかしくなっちまう」
 その言葉を聞いて、綾が泣き出しそうな顔でつぶやいた。
「ひ、ひどい。
 あたしたちだって、すっごく恥ずかしいのに・・・。
 おしっこするとこを見られるなんて、死ぬほど恥ずかしいのに・・・」
 希は、背中に回した手に力を入れて、綾を強く抱きしめ、
「うん、わたしたちだって恥ずかしいのに・・・。
 ひどいよね」
 と、綾にだけ聞こえる小さな声でつぶやいた。
 

 その間も、由紀の恥辱の放尿は続いている。
 しばらくの間、勢いよく出ていた水流がようやく弱まり出した。
 次第に、放物線の角度が急になっていき、最後には、ポタポタと雫が垂れる。
 その後3回ほど、ピュッピュッと勢いよく噴出して、由紀の排尿は終わりを告げた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
 由紀は、放尿するだけで息を切らしてしまい、すぐに立つことができないようだった。
 しばらくそのままの姿勢でじっとした後、ようやく自分の状態を思い出したらしく、おもむろに立ち上がった。
 そして、ちょっと戸惑ったような仕草をして綾の方に視線を向けた。
 綾は、由紀の視線を受けて、無言でうなずいた。
 それを合図のように、由紀は、納得できない顔をしながらも、観念した様子でゆっくりと脚を広げて、1m間隔でついている足のマークに自分の足を合わせていった。
 もちろん、さっきの綾を見ていたため、両手を前後に持っていき、恥ずかしい部分を隠すことは忘れない。
 しかし、いくら隠したところで、壇上に立って大きく足を開いて立っている由紀は、恥ずかしさから逃れることはできなかった。
 男子たちも、その姿に見とれていた。
 清純派アイドルのような顔をしたまぎれもない美少女が、シースルーのセーラー服と切れ目の入ったスカートをはいて、なおかつ足を思いっきり開いて立っているのである。
 しかも、開かれた股間は手で覆っているとはいえ、ポタポタと落ちるおしっこの雫は隠すことはできない。
 そして、その落ちたおしっこの雫は、透明な便器の中に溜まっているおしっこの中に落ち、そのかさを1滴分ずつ増やしていくのだ。

 由紀は、恥ずかしい姿も、恥ずかしい放尿の跡も隠すことができずに、途方に暮れながら、恥辱の10秒間に耐えた。
 由紀の開脚から10秒が経過して、ようやくトイレットペーパーが降りてくる。
 しかし、そのトイレットペーパーは、綾のときとは違って由紀の目の前を通りすぎ、何と由紀の足元、便器のすぐ上あたりで止まった。
「えっ!高さが違う?」
 そう、前回使った綾とは全く別の場所にトイレットペーパーは止まったのである。
 しかし、それは由紀にとって、目の前で止まるよりも辛いものだった。
 由紀は、このトイレットペーパーを取るためには、開脚したままの状態で前屈しなくてはならないのである。
 しかも、前からは男子たちの直接の視線が、そして後ろからは鏡を通して同じように男子たちの間接の視線が交錯する中で。
 どうやら、トイレットペーパーの止まる位置はランダムに決定しているらしかった。
 しかし、ランダムとはいっても、それを使う女の子に恥ずかしさを与えるような場所以外では止まることはないだろうが・・・。

「い、いやっ!ど、どうして?」
 由紀はこれから自分が取らなければならない恥ずかしい姿勢と、それを強要する理不尽なトイレットペーパーに戸惑いを感じていた
 しかし、いつまでもそうしているわけにはいかない。
 由紀は、うつむいて本当に恥ずかしそうに目を細めながら、ゆっくりと恥辱の前屈を強いられていった。

 由紀の上半身が倒れていくにしたがって、お尻のほうはどんどんと悲惨な状態に変化していった。
 脚を1mも開いた状態で身体を倒していくのである。
 しかし、身体を倒した状態になっても、由紀はいまだに前と後ろの恥ずかしい部分を両手で覆っていた。
 だが、それも無駄な抵抗だった。
 トイレットペーパーを取るためには、どうしても両手を離さなければならない。
 由紀は、開脚前屈という羞恥極まりない状態で、目に涙を浮かべながらおずおずと股間を隠した手を離して、トイレットペーパーへと手を伸ばしていった。
尻たぶは左右に引っ張られ、その中に隠れていた由紀の秘密の器官、セピア色の肛門が顔を現してくる。
 その瞬間、とうとう何にも隠されることのない由紀の恥ずかしい秘密の全てが、男子たちに露にされた。
 上半身を前かがみにしているため、正面からは見ることができないが、ちょっと角度をつければ、既に何物にも隠されることのなくなった由紀の無毛の割れ目が晒されている。
 しかし、さらに男子たちの目を引きつけたのは、鏡に映った由紀の後ろ姿だった。
 1mも脚を開いた状態で、上半身を床と平行になるぐらいまで倒しているのである。
 それは、絶景と言うべきものであった。
 お尻の肉は左右に開き、その奥に隠れていたはずのアナルが剥き出しに開陳されている。
 しかも、身体を倒している由紀の股間では、ぴったりと閉じていたはずの秘唇が、わずかに開いて鏡に映されていた。
 よく見れば、たった今おしっこを出したばかりの小さな穴と、その奥にある、この学園にいる間はあらゆる物をくわえ込まなければならないだろう蜜の壷が、まるで見せつけるかのように晒されているのだ。
 その状況は、由紀にも過不足なく想像できるものであっただけに、その屈辱的なポーズに全身を震わせながらトイレットペーパーを手に巻いていった。

 そんな必死に羞恥心と闘っている由紀に情け容赦のない声がかけられる。
「由紀ちゃんのおまんこ、ようやく見えた!!」
「きれいな割れ目じゃん。
 何で隠すの?」
「お尻の穴も、すぼまっていてかわいいなぁ。
 でも、あんなかわいい顔して、あの穴からうんち出すんでしょ」
「おい、おしっことは別の液もついてるんじゃないか?
 もしかして、おしっこしてるとこ見られて感じちゃったとか?」
 周りから浴びせ掛けられるHな声に、由紀は何一つ抵抗ができなかった。
 由紀は、紙を手に取ると、上半身を起こして、急いで股間を隠すように拭き始めた。
 その由紀の手に、確かにおしっことは別のもう少し粘りのある感触が感じられた。
(な・・・うそ・・・わたし濡れたの・・・・。
 こんな姿を晒しながら・・・・・・。
 ううん、違うわ。
 これはさっきの廊下を渡ったときの跡よ・・・)
 由紀は、自分の考えにさらに羞恥心をかきたてられ、さらにうつむいて自らの割れ目を汚したおしっこと、不本意な流出を余儀なくされた恥ずかしい蜜とを拭きとっていった。
 そして、その紙を便器に捨てると、再び両手で恥ずかしい部分を隠して姿勢を維持する。
 たとえ今全てを見られたといっても、隠さずにはいられなかった。
(いや・・・早く流れてよ!!
 みんなが、わたしの・・・・・お、おしっこの跡を見てる・・・・)
 しかし、どんなに由紀が願っても、水は時間までは流れてこなかった。
 その間、ガラスの便器には、たった今由紀が垂れ流した黄色い水が溜まっており、衆目に晒され続ける。
 

 屈辱的な30秒が経過し、ようやく水が流れてすべての用を終えた由紀は、段を下り、廊下に座りこんで泣き出してしまった。
「えっぐ、えっぐ・・・ひっ・・・な、なんでこんな、こんな恥ずかしい・・・ひっく」
 床に女の子座りで座りこんで泣いている由紀に希と綾は近づき、希は由紀の前にしゃがみこむと、優しく由紀を包むように肩に手を回していった。
「ゆきちゃん、我慢して。
 この学校にいる限りは逃れられないの。
 わたしも、あなたも・・・だから、一緒に頑張りましょう」
「ひっく、ひっく・・・う、うん・・・ひっく」
 

 由紀の放尿が終わった後は、その場にたむろしていた男子生徒たちも、どうやらその後に新たな女の子がやってこないことがわかると、方々に散っていく。

「ゆ、由紀ちゃん・・・元気出して。
 慣れることはできないと思うけど、我慢ならできるようになると思うから。
 綾、今でも恥ずかしくて泣いちゃうときとかあるけど、綾も、泣かないように頑張るから。
 ・・・ね」
「う、うん。
 ありがとう綾ちゃん」

 どうやら少し落ち着きを取り戻したらしい由紀の様子に、一安心という感じで立ちあがった希は、時計を見て、
「あ、やば、かなり時間食っちゃったみたい。
 そろそろ教室に戻らないと」
「え、もうそんな時間?まだ、綾、全然遊んでないよ」
 いくら遊んでいないとはいっても、休み時間の終了時間は近づいていた。
 由紀の廊下を進む速さを考えると、すぐに教室に向かわなくてはならない。
「さ、教室に戻りましょう。
 急がないと次の授業に遅れるわ」
「うん・・また、この棒を渡っていくのね」
「由紀ちゃん、もう止まらないでよ」
 綾はからかうように由紀に言った。
「う、うん・・・頑張る・・・」
 由紀はそんな綾の冗談に真顔で答えた。
 

 そんなやり取りの後、3人の少女たちは、来たときと反対の順番で綾を先頭に、続いて由紀、最後に希の順で棒に上った。
 今回は、綾と由紀が上るときに希が手伝ってくれたおかげで、2人とも恥ずかしく股を開いた状態で止まることはなかった。
 そうして、3人の淫らな行進が始まり、3者3様の喘ぎ声を上げながら、どうやら立ち止まることなく、教室まで向かっていった。


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