スカートめくり推奨日 After
<自主懲罰の朝>



「脱衣!!」

 朝の校庭に生徒会長、三条院結衣香の凜とした号令が響く。
 結衣香は、朝礼台の上で躊躇なく制服を脱いだ。
 そこに下着はない。
 すぐに全裸になった。

 男子生徒が唖然と見守る中、同じく朝礼台の上、結衣香の後ろ側で横一列に整列している女子生徒たちが続いて制服を脱ぎ、次々と、そして全員が速やかに全裸になった。
 結衣香と女子生徒全員にとって、悪夢となる朝の始まりである。

 事のはじまりは1週間前、「スカートめくり推奨日」にまでさかのぼる。
 屈辱の一日がやっと終わった――と、女子たちが安堵した放課後、抜き打ちで服装検査が行われた。
 それは、最悪のタイミングと言ってもいい。
 「スカートめくり推奨日」のせいで、女子生徒たちの制服は、みんな何らか破損している状態となっていたのである。
 もちろんそれは、女子生徒たちのせいではない。
 むしろ彼女たちは被害者なのである。
 しかし、そのような常識は、この聖女学園では通用しない。
 制服の適切な管理は生徒の義務であり、その管理不備に関して、理由の如何は一切考慮されることはないのである。
 抜き打ち服装検査の後、女子生徒は全員体育館に集められ、玲子を始めとする教師たちから、厳しく叱責を受けることになった。

「どういうことなのかしら? あなたたち!」

 玲子の剣幕は凄まじく、特に三年生の本郷優紀子は集中して責め立てられることとなったた。

「本郷さん、前へ。
 ……胸もオマンコもお尻も丸出しというのは、どういうことなのかしら?
 あなたは露出狂?
 それとも、学園のルールをバカにしているのかしら?
 どっちなの?」

 学園をバカになど――と、優紀子が目をそらしながら口にすると……

「では、あなたは変態の露出狂ということね。
 わかりました、あなたの制服は没収します。
 きょうは素っ裸で帰りなさい。
 明日も素っ裸で登校なさい。
 素っ裸でオマンコもオッパイも弄って、変態らしくオナニーしながら歩くのよ。
 いやらしく逝きながら『私は変態露出狂の本郷優紀子です』って叫びながら登下校なさい。
 いいわね!」

 あまりの措置に無言でうつむく優紀子に代わり、抗議の声を上げたのは三条院結衣香であり、そして他の女子生徒たちもこれに追随したのだった。
 これを学園側は、「女子生徒たち本人が負うべき制服の管理責任を放棄し、あまつさえ、男子生徒に罪を押し付けようとする卑劣で身勝手な振る舞い」と判断し、学園への反逆にもなり得ると問題視される結果となった。
 そしてその翌日、緊急職員会議が開かれ、女子生徒全員にある決定が出されたのだった。
 それは意外なことに、学園からは処罰を保留にするとの通知であった。
 しかし、その代わりに自主的に自分たちを罰する懲罰を行うことが女子生徒たちに求められた。
 その自主懲罰の内容を見て女子生徒たちの反省の度合いを計り、最終的な判断を下すというのである。

「あなたたちは、私たち学園から下される罰に不満があるようです。
 ですから、あなたたちの自主性というものを見せてもらいましょう」

 そう言い、玲子は冷たく笑った。
 やむなく結衣香たち女子生徒は全員で自らに与える懲罰案を考え、教師たちに報告し、幾度も手直しや修正を加え、ようやく昨夜、その自主懲罰の内容が認められたのだった。

   ・
   ・
   ・

「男子生徒のみなさん」
 三条院結衣香は朝礼台の上でハキハキとした声を上げた。
 とても全裸であることなど感じさせないような、強い調子である。
 そこに怯えの気配はない――見せようはしない。

「いきなりのことで驚かれたと思います。
 ですが、これは私たち女子生徒が、普段から制服を大切に扱わず、疎かにしていたことに対する罰です。
 私たち女子生徒には反省が必要です。
 そのため、私たちは自主的に懲罰を受けることにしました。
 無関係の男子のみなさんにはご迷惑でしょうが、少しの間、おつき合いください」

 「無関係の――」と、ほんの少しの嫌味をにじませた挨拶をすると、結衣香は「きをつけー!」と号令し、女子全員に「気をつけ」をさせる。
 すぐさま次に「やすめー」と号令をかけ、自ら大きく開脚した。
 脚の幅は肩幅よりもひとまわり広い。
 両手は背中に回し、右手で左の肘を、左手で右の肘をつかむように深く交差させた。
 自然に、胸が前へ出る姿勢になる。
 結衣香は、自分の後ろに並んでいる女子生徒たちに目を向け、姿勢の甘い子に目で注意を促し、それから「気をつけ」「回れ右」「休め」と続けて、男子生徒たちにお尻を晒した。
 それから「気をつけ」「回れ右」「休め」と号令をかけて、再び男子生徒たちに向き合うと、最後に「腰を前へ!」と号令した。
 その号令とともに、女子生徒たちは全員、腰をぐっと突き出し、女の子の割れ目を押し出し晒すような姿勢をとった。
 朝礼台は男子生徒の平均身長より少し低いぐらいの高さがある。
 すなわち、結衣香たち女子生徒は、足元のから男子生徒たちに見上げられるような位置にいるということである。
 朝礼台の上でほかの女子生徒たちよりも前に立っている結衣香は、朝の眩しいほどの日差しを受けて何ひとつ隠せない白い裸体を晒し、さらに下からは隠しておきたい女の子の部分を見上げられる格好になっていた。
 もちろん、ほかの女子生徒たちも何も隠せない。
 それどころか横一列に並んでいるだけに、胸の膨らみ具合から、乳首、陰毛の生え具合、恥丘の膨らみ、割れ目の長さや色や、そのたたずまいに至るまで全てを観賞され、見比べられ、言われなき批評や嘲笑の的にならざるを得ないのだった。

 しかも、その少女たちの裸は、ただの裸ではなかった。
 結衣香を筆頭に、女子生徒全員が恥部を濡らしているのである。
 誰もが羞恥に上気し、震え、顔をうつむかせている。
 できることなら脚を閉じてうずくまり「見ないで」と叫びたい欲求に駆られている。
 しかし、結衣香は自分を鼓舞して、自分の心の真意とは真逆の言葉を発した。

「ご覧下さい!」

 ……と。

 男子たちが自分の股間を指差して、笑っている。
 「濡れてるよー」と、からかう声がする。
 「ベトベトだー」という嘲笑の声も聞こえる。
 それでも結衣香は毅然とした態度を崩さない。
 結衣香は、自分がこの自己懲罰の責任者であり、先導者なのだということを自覚している。
 どれほど辛かろうと恥ずかしかろうと、決してくじける訳にはいかないという思いが、彼女の心を支えているのだった。

「私たち女子は、制服のありがたみを強く再認識せねばなりません。
 制服がないということがどれだけ辛いかを、心と身体に叩きこむ必要があります。
 そのため自主的に――」

 ――何が自主的か――という思いを飲み込む結衣香。

「――自主的に恥をかかねばならないのです。
 ですからどうぞ……私の、私たちのお近くに寄って、ご自由に私たちの身体をご覧ください」

 それを聞いた男子生徒たちが、わらわらと女子生徒の周囲に群がっていく。
 特に結衣香の周りには、多くの男子生徒が集まっていた。
 結衣香は、自分の股間をすぐ斜め下から見上げられ、しげしげと観賞され、鼻を鳴らして匂いまでも嗅がれている様子を目にする。

「あの……お、オマンコ……私たちのオマンコにご注目ください。
 い、いやらしく濡らしているのがおわかりでしょうか。
 ……これは紛れもなく愛液……淫らなオマンコ汁です」

 男子たちの刺すような視線の集中砲火を受け、さすがの結衣香も羞恥の表情を隠し切れなくなってきた。
 そしてそれ以上に困ったことが、結衣香の身体には起こっていた。
 そんな身体の反応を無視するように、結衣香は声を張り上げる。

「私たち女子生徒は、きょうからの一週間を、制服を雑に扱ってしまったことへの懲罰週間と定め、素っ裸で過ごすことを誓います。
 登下校時も、授業中も、休み時間も、給食どきも、寮にいるときも常に……です。
 その間は意図的かどうかを問わず、手であれ何であれ、身体を隠すことを禁止とします。
 特に見られて恥ずかしいと感じるところ、胸やお尻やオマンコを隠してしまうことは厳禁とします。
 それらの恥ずかしいところは、自主的に晒しておかねばならないところと定めます。
 そしてそのとき、オマンコは……常に濡らしてなければいけません。
 で……、できるだけベトベトに汚している恥ずかしい状態のオマンコを見ていただき、笑っていただき、制服がないことの辛さを噛みしめたいと思います」

 そして――と、結衣香は、自分の恥部に頭を寄せて注視している男子生徒たちと、一列に並んでいる女子たちに群がっている男子生徒たちに目をやると、「男子の皆さんにお願いがあります……」と、続けた。

「この懲罰週間の間、私たちは素っ裸でいるわけですが、その間、私たち女子生徒に普段であれば不定期にしてくださっている身体への指導を……もっと頻繁に……そして強くお願いしたいのです」

 え?――と、男子たちが結衣香を見る。

「私たちが制服を失ってしまったのは……自業自得……自分たちのせいです」

 ――違う――結衣香はそう叫びたかった。
 そもそも男子たちがあんなに女子生徒たちの制服を切ったりしなければ、こんなことになっていない。
 全ての原因も責任も男子生徒にあり、罰を受けるべきなのは男子生徒たちであるはずなのに、なぜこのようなことを願い出なければならないのか――

「自分たちのせいで制服を失い、素っ裸になった私たちには『見ないで』と言う権利も『触らないで』と言う権利もありません。
 私たちは惨めな罪人なのです。
 いつでも、どこでも、どのようにでも、私たち女子生徒の身体にご指導下さい。
 ……と、特にいつもは嫌がる敏感な部分、おっぱいや乳首、オマンコ、クリトリス、アナルなどを重点的に執拗に……お願いします」

 ニヤニヤと、訳知り顔でにやける男子たち。

「し、指導に御入り用な道具など…………各種バイブや張形やローター、筆、クリトリスリング、クリキャップ、催淫剤、浣腸器、浣腸液など、全て貸し出してもらえるよう、先生方に許可をいただいています。
 ど、どうか私たち女子生徒を、お好きに指導なさってください」

 結衣香は玲子に言われた言葉を思い出していた。

 ――服を着ているのは人間の証。
   それを失うということは人権の喪失。
   何をされても文句は言わないこと――と。

 そうかもしれない。
 特にこれからしなくてはならないことのことを思うと、結衣香自身、そういう思いをかすめてしまう。

「も、もうひとつ、男子の皆さんにお願いがあります…………」

――言いたくない――

 結衣香は、さすがに言いよどむ。
 それでも、一度唇を噛み締めてから、大きな声で言い放つ。

「い、今から…………その……オ、オナニー……オナニーをします!
 この場で立ったまま、女子生徒全員で公開オナニーをします!
 ……最後まで……逝くまでします!
 私たちは罪を犯しました……罪人です。
 罪は罰によってのみあがなわれます。
 私たちが自主的に選択した罰は、恥をかくことです。
 自主的に……積極的に恥をかくことの象徴として、ここで公開オナニーをさせていただきます。
 全員がオナニー絶頂で恥を晒すことで、この緊急朝礼の幕を下ろさせていただきます。
 なお私は……私、三条院結衣香だけは、この自主懲罰の責任者として3回逝くまで、オナニーを続けます!」

 結衣香たち女子生徒の女性器には、あらかじめ学園側から借り受けた催淫剤が塗られていた。
 それはこの一週間の懲罰期間の間、常に女性器を愛液で汚しておかねばならない必要に迫られたためと、そしてこの朝礼の最後に行う公開自慰を滞りなく、速やかに済ませるためである。
 しかし、学園から催淫剤を借りるためには、ひとつの条件がつけられた。
 三条院結衣香に新作催淫剤のモニターを務めてもらうこと……である。
 結衣香は迷うことなく承諾した。
 自分ひとりのことで済むのなら――という考えのもとであることは明白である。

 結衣香は、今回のことで責任を感じていた。
 ――あの服装検査のときに、もっとうまく穏便に抗議する方法もあったのではないか――
 ――そうすれば、現状ほどには酷いことにはなっていなかったのではないだろうか――
 ――自分はただその場の激情に駆られて、事態を悪化させただけではないだろうか――
 ……と。

「…………こ、公開オナニー、はじめ!!」

 結衣香は号令をかけると同時に、自らの恥部に、躊躇なく指を伸ばした。
 みんなの模範にならねばならない――そのために朝礼台の先頭に立っているのである。
 自分が少しでも戸惑う態度を見せてしまえば、その不安は一気に女子生徒全員に伝染してしまい、この自主懲罰の体が崩れ落ちてしまうに違いない。
 もしそうなってしまえば、学園がどのような判断を下すか、わかったものではない。
 結衣香は、下級生たちを引っ張る意味も込めて、ことさら激しく自身の恥部を弄り回した。

「うっ…………ぁ、ぁ、ぁ…………」

 思わず恥ずかしい声が漏れる。
 朝、登校した直後に玲子によって刷り込まれた新作の催淫剤は速効性が高く、そして強力に結衣香の性感を蝕んでいるのである。
 朝礼がはじまる前から激しく疼き、朝礼中に号令や説明をしていある間も、結衣香は大事な部分に触れて慰めたい欲求に駆られていた。
 指先で触れれば、少しはその欲求も解消されるかもしれないと期待していた結衣香だったが、結果は全く逆で、疼きは止まらない――そして指の動きは止められなくなっていた。
 男子生徒たちに凝視されながら、結衣香は脚を開いて腰を前に突き出すという恥ずかしい格好のまま、自らの指で割れ目を擦り、女芯をさすり、膣に指を挿入して、淫らな蜜音を響かせていった。
 その音は、まるで水面を指で弾いているかのような、はっきりとした水音を奏でるほどである。
 結衣香のその激しくいやらしい指使いと蜜響につられるように、結衣香の後ろに横一列に並んでいる女子生徒たちも、おずおずと自分たちの恥部に指を伸ばしはじめていた。

 しかし、それに前後して結衣香の口から小さな声が漏れた。

「……も、もう………………」

「え?! もう? 早い、早いよ!
 本当にもう逝くの?!」

「まじか……すごいな……。
 結衣香ちゃんの立ちオナニー、激し過ぎだよ!」

 耐え難い疼きに導かれて、結衣香はずぶ濡れになっている秘肉をこね回し、擦り上げる。

 ――自分はいったい何をしているのだろうか――

 催淫剤に性感を侵されながれも、頭の隅に残る理性が疑問を訴えかけてくる。
 早朝から校庭の朝礼台の上に乗り、素っ裸になって恥ずかしいところのすべてを晒した格好で、脚を開いて立ったまま、複数の男子に発情した女性器を見られながらオナニーをしている――
 なんと惨めで浅ましいことか……。
 そんな思いが結衣香の頭をかすめたが、それでもなお、結衣香は自分が一番に逝こうと心に決めていた。
 最終的には、女子生徒全員が逝く姿を晒すことになってしまう。
 とはいえ、一番はじめに逝くというのは、やはり誰にとっても躊躇われる。
 それは、まるで自分が誰よりも淫乱で恥ずかしい身体の持ち主であると証明しているかのような思いに駆られてしまう。

 ――であれば、その恥は自分が引き受けなければ――

 生徒会長でありながら、今回の事態を招いてしまった責任を感じる結衣香のせめてもの罪滅ぼしである。

 ――逝け! 逝ってしまえ!――

 結衣香は自分の心と身体に命じ、そしてさらに指を激しくうごめかせる。

「い…………ぃ、ぃ…………」

 言わなければならない――でなければ、やり直しになってしまうかもしれない。

「……ぃ、逝き…………三年、さ、三条院……結衣香…………逝きま……す!」

 ――ビクン、ビクンッ!――

 結衣香の身体が、抗えない悦楽の頂点で激しく痙攣した。
 そして痙攣しながら、甘い痺れに犯された腰が宙を突き上げる。
 ……そして、しばらく結衣香の股間が虚空に向かって空腰を振った後、やがてスローモーションのように腰が落ち、ペタリと朝礼台の上に、その尻を落としたのだった。

「……い、逝った…………ホントに逝ったよ!」

「ホントに、スゴイ! 一番乗りだ」

 放心し、肩で息をしている結衣香の姿を、男子生徒たちが好奇と淫猥に満ちた目で見つめる。
 しかし、しばらくしてからひとりの男子生徒が口を開いた。

「…………でも、……でも、早過ぎない?
 結衣香先輩って、本当にこんなにあっけなく逝ってしまうぐらい、淫乱だったっけ?」

「え? じゃぁ……嘘か?
 演技っていうヤツか? これ」

「確かに、女は感じている振りや、逝った振りをして男を騙すっていうからな……」

「結衣香先輩が、僕たちを騙して逝った振りをした……っていうこと?」

 男子生徒たちに広がっていく疑問の声。

「ち……違う…………、演技なんかじゃ……。
 本当に、私は…………くっ……」

 決死の覚悟で迎えた恥辱の絶頂を疑われるとは思ってもいなかった結衣香は、この状況をどうにかしなければ……と思いを巡らせる。
 そんな中、結衣香の後ろから切ない声が聞こえてきた。

「……本郷優紀子…………三年…………い、逝きます…………」

 結衣香の後を追ってオナニーを開始した優紀子が、絶頂に至った恥じらいの言葉を告げた。

「お、同じく三年…………坂下……亜美…………も、逝きました……」

 少し遅れて、亜美も続いて恥辱の絶頂を迎えた。

 そんな、事態の収拾に追われる結衣香、立て続けに絶頂を迎えた優紀子と亜美という混沌とした状況の中、玲子が朝礼台へと近寄ってきた。

「あら、どうかしたのかしら?」

 玲子は、男子生徒たちの訴えに耳を傾け、そしてゆっくりと頷いた。

「なるほどね……。
 それは、こういう事態を想定していなかった女子生徒たちの手落ち……と言わざるを得ないわね。
 早急に改善の手を打たなければならない事態だわ。
 ……でも……、この朝礼と自主懲罰については、すべて女子生徒たちの自主性に任せています。
 ですから、私たち教師の立場では何も手を打ってあげることはできないわ。
 ……困ったわね……フフフ」

 玲子は、妖しい笑みを浮かべながら結衣香の方に向き直ると、言葉を続けた。

「三条院さんは、どうするべきだと思いますか?
 男子生徒たちの疑念は、至極もっともなものと言えるわ。
 この疑念を無視してしまってもいいものかしら……ね。
 それで、あなたたち女子生徒の自主的な懲罰が、正しい反省を促すことになるのかしら?
 フフフ……、三条院さん、あなたなら何かいい方法を思いつくのではなくて?」

 玲子に問いかけられる結衣香。

 ――このまま無視をする訳にはいかない――

 結衣香の心がそう訴える。
 男子生徒が疑問を呈したということは、それ自体が後で問題として取り上げられることは確実であろう。
 ましてや、教師である玲子も認識した問題である以上、なかったことになることは万にひとつもない。
 問題として審議を受けた場合、男子と女子との間に意見や見解の相違があれば、十中八九……いや、ほぼ百パーセントの確率で男子の意見が採用されることになる。
 それは、この聖女学園で2年以上も過ごしている結衣香には、火を見るより明らかな事実である。
 もしそうなれば、死にたくなるほどの恥に耐えながら必死に自慰をし、果てる姿を晒した自分、そして女子生徒たちの恥辱が水泡に帰することになる。
 それだけは避けなければならない。
 それを避けるためには――――結衣香は、目を伏せうつむきながら、小さな声で考え抜いた解決の言葉を紡ぐのだった……。

「……わたしの…………私のオマンコを見てください」

 ポツリと、結衣香は呟いた。
 男子たちはポカンとしている。

――この方法しかない――

 結衣香は今までの学園での経験から、答えを出した。

「わたしの……オマンコを見て、調べてもらえませんか」

 結衣香は朝礼台の上に座り込んだまま両膝を緩く立て、ゆるゆると開脚していく。
 脚の開脚角度は160度にもなり、横長のM字開脚が完成した。
 男子の頭の高さは結衣香の股間とほぼ同じ高さにある。

 この学園の中で似たようなことを強制されたことは何度もあった。
 しかし、今のように自分で考えた上で、このようなことをしたことは、はじめてかもしれない。
 男子たちの目からは、結衣香の濡れ光る秘部が丸見えである。
 さらに結衣香は両手の指を左右の秘唇にあてがい、いっぱいに開いて、奥の奥までをも男子たちの目に晒したのだった。

「……オナニーで逝きました。
 ……か、確認を…………お願いします」

 しばらく見とれていた男子のひとりが、「触ってもいい?」と、つぶやく。
 少し表情を曇らせた結衣香だったが、力なくうなづいた。
 結衣香は、男子の指が伸びてくるのを見て、目を伏せる。

「ふぁっ!」

 内部への侵入を予測していた結衣香だったが、いきなり上部の女芯を摘ままれ、思わず声が漏れる。

「あ、あ、あぁ…………」

 催淫剤の影響はまだ続いていた。
 一度果てたにもかかわらず――いや、一度果てたからこそ、さらにその敏感な 肉芽は、より鋭敏になっていた。
 固く勃起したままの「そこ」をクニクニと面白半分に転がされ、根本から回され、頂点を指の腹で甘く叩かれ、包皮を被せられたり剥かれたりと、結衣香の充血しためしべはあらゆる狼藉を繰り返された。

「すっげえ…………」

 結衣香自身の指で開いているだけに、結衣香の秘肉の反応は、クリトリスを弄り回している男子生徒だけではなく、周りにいる男子生徒たちにも丸見えとなっている。
 甘い拷問に責め立てられながら淫蜜を次々と吐き出し、ピンク色の肉の壁を収縮させている。
 その穴に吸い込まれるように男子生徒のひとりが、蜜孔の中に指を入れた。
 それを見て、さらにもうひとりの男子生徒も、指を挿入する。
 結衣香の秘密の穴の中で2本の指は別々に好き勝手に動き回り、性感神経が詰まった女芯をいたぶる男子も、ひとりからふたりへと増えていく。
 気がつけば、結衣香は股間のどこもかしこもが弄り回されている状況に陥っていた。
 結衣香は腰を震わせ、首と足の指に力を入れて、迫る快楽から逃げようとする。
 しかし、媚薬に苛まれた結衣香の身体の反応は、そんなことでやり過ごせる訳もなく、敗色は濃厚だった。

 玲子はその様子に薄笑いを浮かべると周りの女子生徒たちを見ながら、言葉を告げる。

「あなたたちはどうするの?
 見ているだけなのかしら?
 せっかく三条院さんが、身をもって素敵な模範を示してくれているのに……ねぇ」

 結衣香に見とれていた男子生徒も女子生徒も、その言葉に我に返る。

「わ、わたしも…………わたしもオナニーで逝きました。
 …………検査を…………」

 本郷優紀子は目の前の男子にそう言うと、立ったまま両手で割れ目を開いた。
 しかし、それでは見にくいと言われてしまう。
 優紀子は少し逡巡すると、一旦壇上の床に腰を下ろし背中を倒して寝転がると、両膝を曲げて引きつけ、その膝を左右いっぱいに離した。
 その姿は、まるでおしめを替えられる赤子のようである。

「こ、これで……どうですか?」

「うん、いいね。
 ずぶ濡れのオマンコが、よく見える。
 それじゃあオマンコを開いて。
 じっくり検査してあげるから……ね」

 ――はい――と、優紀子は顔を背けて目を閉じると同時に、両手を秘唇に当てて思いきり左右に開いた。

「あははっ、いい格好!
 オマンコ特出し優紀子ちゃん!!」

「じゃあみんなで弄りまわして、オモチャにしてあげるからね♪」

「ほら、お礼を言わないと見てるだけで判定してあげないよ。
 それでもいいの?」

 優紀子は小さく首を振ると、

「ありがとうございます。
 …………お願いします…………」

と、卑怯な嗜虐者たちにお礼とおねだりをしたのだった。

 三年生の坂下亜美も、優紀子の隣で同じ姿勢をとった。
 そのため、優紀子のオマンコとの違いを詳細に見比べられることになった。
 男子たちは、立ちオナニーを再開した女子たちにそれぞれ張りついて視姦し、応援したり、邪魔したりしている。
 一様に彼女らは目を閉じてオナニーに集中しようとするが、男子の存在が気にならない訳がない。

「真帆ちゃん、そのパイパンオマンコ弄って絶頂検査してあげるから、早いとこ逝ってちょうだいね♪」

「乃梨香ちゃんは、走るの速いのに逝くのは遅いねー。
 このままだと三年生で最後になっちゃうよ。
 せっかくこうして脚の間に仰向けになって顔を突っ込んで、真下から見てあげてるのに……」

「由紀ちゃん、僕たちのことなんか気にしないで、もっと派手に弄っていいんだよ。
 あー、手伝ってあげたいな〜」

「おお! 希ちゃんが逝ったー。
 二年生でトップは佐藤希ちゃんでした!!
 ほらほら、いつまでも立ってないで三年生みたいに、おしめ替えのポーズでオマンコ広げてよ。
 ハハハッ、睨んだってダーメ。
 さぁ、はーやーくー」

「瑞穂ちゃんはオナニーの指使いもおとなしいね。
 本当に、それで本気なの?」

「あっ! 真由美ちゃんが逝った!
 でも、残念。
 検査するまでもなく失格でーす。
 ……え? みんなで真由美ちゃんの立ちオナニーを見ながら決めたんだよ。
 真由美ちゃんはアナルオナニーでないと認めません。
 ハハハッ♪
 はい、もう一度。
 頑張ってね〜」

「あーやちゃーん! しっかりー。
 一年生に負けるな〜」

「美奈ちゃんとあゆみちゃんは仲良しなのに、どうしてお互いにそっぽ向いてやってるの?
 お互いに向き合ってやったらどう?」

「恵子ちゃんはクリトリス派だね。
 そんなに不機嫌そうな顔してもダメだよ。
 顔が赤いし、オマンコがヌチャヌチャ音立ててるじゃない。
 相当、感じてるんでしょ♪」

「紗由理ちゃんはどう? オナニー好き?
 けっこう好きそうだよね。
 最近はいつしたの? 昨日は?」

「ソフィ、真面目にやれよ。
 全員が逝かないと終わらないんだからな。
 逝ったらその金髪オマンコ、みんなでイタズラしてやるから、待っていろよ!」

 どの女子生徒も数人の男子に囲まれているが、中でも一番男子が集まっているのは、やはり三条院結衣香だった。

「いっ! …………ダ、ダメ…………あっ!」

 結衣香の2度目の絶頂は、男子たちによる検査の最中であった。

「ダメじゃない、結衣香ちゃん。
 まだ検査の途中だよ。
 それなのに勝手に逝っちゃうんだから……。
 そんなことじゃぁ、さっきのオナニー絶頂もカウントしないよ」

「ぐっ……んっ…………ご、ごめんなさい……」

 結衣香には知らされていないが、結衣香に塗られている新作の催淫剤は、赤子でも老女でもオマンコをベチャベチャに濡らす――とまで言われている代物で、効果持続時間も24時間と非常に長い。
 そのあまりに強すぎる効能のため、拷問ぐらいにしか使い道がないと噂された逸品である。
 結衣香と言えども、その淫らな毒牙から逃れることは叶わす、恥辱の敗北を続けていた。

「まあまあ。
 結衣香ちゃんはほかの女子と違って3回も逝かなきゃならないんだから、取り消したりなんかしたら可哀想だよ」

 それに――と、男子は愛液まみれの結衣香の恥部を指差して、

「逝った後も、あんなふうにオマンコを開いたままでいるなんて、なかなか殊勝じゃない?」

と笑いかける。

「うん、まぁ、そこは認めてあげよう」

「じゃあさ、次のオナニーは、そのままの格好でやっもらうってのはどう?」

 そんな――と、結衣香が息を飲む。

「結衣香ちゃん、僕たちの言うこと聞いた方がいいよ。
 でないと何回――いや何十回逝ってもカウントしてあげないかもしれないよ」

「そうなると永遠に朝礼が終わらないな〜。
 あ、それも楽しいかも!」

 冗談ではない――結衣香の目が険しく光り、「その方法でやらせてください」と結衣香は懇願せざるを得なかった。
 しかし、そんな結衣香に対して、男子たちは左手の小指一本以外は使わないよう命じたのだった。

「あんまり早く逝ったらつまらないからね。
 そうそう、オマンコは僕たちが開いてあげるよ。
 片手で開くなんて大変だろうから、感謝してよね♪」

 結衣香は、男子生徒の命令のとおり、小指一本だけを使ってオナニーをはじめた。
 こんなに惨めで恥ずかしいオナニーがあるだろうか……。
 野外の青空の下、素っ裸で、これでもかと広げた横長のM字開脚で開いた秘部の真正面に、複数の男子生徒たちが陣取っている。
 それだけでも充分過ぎるほど恥ずかしいのに、さらには男子生徒の手で秘唇を大開きにされ、女芯を左手の小指1本で弄り、反応してしまう女の肉を見世物として、逝って見せねばならないのだ。
 そして、なにより惨めなのは――

「んんんっ…………はっ…………」

 堪えられないほど昂ってしまっていることだった。
 一旦そこに触れてしまえば、そこから手を離すことも、動きを止めることもできなくなる。

 結衣香は、まるで自分が猿にでもなってしまったかのような錯覚を覚えてしまう。
 自慰を覚えた猿は、その快感に酔いしれていつまでもオナニーをし続けるという。
 そんな獣じみた淫猥な思いが頭をかすめ、自分がまるでオナニー狂いのメス猿にでもなってしまったのではないかという錯覚すら抱かせるほど、催淫と掻痒の悦楽の前に屈服し、逝くまでこの惨めなオナニーをし続けることをやめられなくなってしまう。

「おいおい、すっげーな、これ。
 結衣香ちゃんのオマンコ、ヒクヒクヒクヒク……まるで別の生き物みたいに動いているのが丸見えだ」

「あぁ、汁もとびっきり濃いやつが出まくってやがる」

「アハハッ、腰が……腰が動き出しちゃっている!
 結衣香ちゃん、激し過ぎだよ」

 指一本では、女芯を摘まむことすらできはしない。
 そんな物足りない刺激を補填しようとして、結衣香は無意識のうちに腰を振り立ててしまい、そしてそれを男子生徒たちに指摘されて笑われたのだった。

「うわぁ、あの結衣香ちゃんがこんなに浅ましく腰を振って、小指オナニーに酔いしれているよ!」

 悦楽を求める結衣香の身体の芯から湧き上がる疼きは、決して止まることはない。
 逆に、快感を得るために性感を弄れば弄るほどに、飢えたように昂り出していく。
 それはまるで、喉がカラカラに渇いたときに塩水を飲むようなもので、飲めば飲むほどに渇きが募り、より水を欲してしまうかのようであった。

「あっ……、あぁ…………ぁぁぁぁああああ…………ああぁぁぁぁあっっっ!!」

 結衣香は、小指を鉤状に折り曲げ、そこに刺激を求めて勃起し切っているクリトリスを挟み込んで、細かく、そして激しく振動を与えた。

「くぁっ……ぁぁ…………んぅぅぅぅぅっっっ!!!」

 結衣香の声に切羽詰まったうめき声が混じり出す。

「おっ、結衣香ちゃんがまた逝くみたいだぞ!」

 結衣香が快感に観念するのとほぼ同時に、男子生徒たちはそれを察した。
 そして…………

「…………っっっっっーーーーーーー!!!」

 結衣香の口は大きく開いたものの、そこから音は出てこない。
 真の悦楽の悲鳴は、声にならないのである。
 しかし、そんな声とは裏腹に、結衣香の身体の反応はダイナミックなものであった。
 結衣香の身体は大きく跳ね上がり、周りの男子生徒たちの手を振り払って、腰が宙を舞う。

「…………ぁ…………あ……あ………………」

 幾度目かの痙攣を経て、ようやく結衣香の口から声が漏れた。
 結衣香は、自らの淫ら過ぎる痺れを伴った快楽に、腰の奥まで、身体の芯まで犯されていく。
 そして、小さな声で一言……

「…………ぃ、……逝き…………ま………………」

 そこまで言うのがやっとであった。


 失神というほどのものではないが、結衣香はしばらくの間、意識に霞がかかり茫然自失のような状態であった。
 そんな状態から辛うじて覚醒すると、結衣香の周りにいる男子生徒が増えていた。
 大半の女子生徒は、既に公開オナニー絶頂を認められ、「休め」の姿勢で待機している。
 待機とはいっても、一切の衣服を脱ぎ去った全裸なのだから、心が休まるはずもないが、少なくとも最悪の地獄からは逃れている状況だった。
 あと残っているのは、本郷優紀子、高瀬真由美、ソフィ・アポリネール、そして三条院結衣香の4人となっている。
 そして、男子生徒のほぼ半分が、結衣香の周りに集まっているという状況だった。

 結衣香は、まだ朦朧とする意識のままに、見るともなく周りを眺めた。
 一番遠いところにいるソフィは、仰向けに寝転び、両手で両膝の裏を持って開脚し、男子生徒たちに恥部を覗き込まれたり、弄られたりしている。
 真由美は脚を開いて立ち、右手の指をアナルに入れ、そして左手の指で恥部を弄り回していた。
 そして本郷優紀子はというと、今まさに、おしめを替えるときのような特出しポーズのまま、男子生徒たちに絶頂検査という名目でアソコを弄られ、逝ってしまっているところだった。

「はい、ダメー!
 失格でーす」

「ダメじゃないか、優紀子ちゃん。
 検査中に逝ったら、オナニー絶頂を認めてあげないって、言っておいたでしょ」

「………………ご……、ごめんな……さい………………」

 優紀子が謝らなければならないことなど、本来であれば何ひとつない。
 男子生徒たちは、優紀子が逝ってしまうまで、検査という名のイタズラを続けることを決めていたのである。
 つまり、この絶頂検査において、優紀子が絶頂を認められることは、万にひとつもなかったということであった。
 とはいえ、検査をする者と検査をされる者の立場は、明確である。
 調子に乗った男子生徒たちは、「どうして我慢できないかなぁ〜」とか、「僕たちも忙しんだけどなぁ〜」とか、「また、はじめからやり直しか〜」といった言葉で、優紀子をネチネチと言葉で責め立てる。
 しかし、たとえ自身に非がないといっても、優紀子にとっては、それらの男子生徒たちの言葉に対して、謝ることしかできはしない。

「だから、誰も謝って……なんて言っていないよ。
 どうして、検査中ぐらい我慢できないのか……って聞いているだけなんだから、質問に答えてよ、優紀子ちゃん♪
 でないと、何度やり直しても同じ結果にしかならないよ。
 このまま、優紀子ちゃんだけが終わらなくて、問題になってもいいのかな?
 学園に反抗的って、思われちゃうかもしれないよ。
 それに、女子全員がオナニーで絶頂しないといけないんでしょ。
 これじゃぁ、いつまでたっても終わらないんじゃないかな〜♪」

 男子生徒の嘲笑まじりの詰問に、優紀子はうなだれながらも答えを返すしかない。
 それも、男子生徒たちが望む答えを……。

「わ、わたしが……いやらしい……子だから…………淫乱だから……だと思います。
 …………ご、ごめんな……さい」

 そう言いながら頭を下げる優紀子。
 今この瞬間、全女子生徒たちの運命を握っているのは、この憎たらしい声をかけてくる男子生徒たちにあるのだから、決して逆らうことは許されない。
 しかし、そんな優紀子の苦渋の思いとは裏腹に、男子生徒たちは楽しげに、わざとらしく「困ったなぁ〜」と頭を掻きながら、提案という名の命令を下す。

「じゃぁ、こうしようか。
 淫乱な優紀子ちゃんにふさわしいポーズでオナニーしてもらって、すごく派手に逝ったら、検査抜きで絶頂を認めてあげるの。
 どうかな?」

 ひとりの男子生徒の提案に重なるように、「どんなポーズが……」とか、「マングリ返しは……」とか、「潮吹きは絶対……」という言葉が飛び交っている。
 その言葉を、悲痛な思いを秘めた表情で耳にしている優紀子。
 しかし、そんな優紀子にさらなる言葉が浴びせかけられた。

「でもさぁ、そもそもこれって女子たちが自主的にやっていることなんだよね。
 だったら、僕たちが提案してやらせる……っていうのは、何か違うんじゃないかな?」

「確かに、そうだな。
 まぁ、優紀子ちゃんが自分から、ぜひそうしたいから認めてほしい、協力してほしい……って言うのなら別だけど。
 例えば、こんなふうに――」

 と、男子生徒が優紀子の耳に言葉をつぶやいていく。
 そしてしばらくして、優紀子は目をつむりながら、ゆっくりと頷いたのだった。

 優紀子には、今回のこの事態の発端は自分なのだという思いがある。
 服装検査のとき、玲子に言われるとおりにすればよかったのだという後悔が残っているのである。
 しかし、そのときには玲子の言葉に従うことができずにだま黙り込んでしまい、それがきっかけとなって結衣香や他の女子生徒たちが抗議するきっかけを生んでしまうことになってしまった。
 その結果、このように女子全員を巻き込んだ大事にまで発展してしまうことになったのである。
 クラスメイトや後輩の女子生徒たちからは、優紀子のせいではない――と言葉をかけられたが、優紀子自身が、今回の事態は自分のせいだと思っていた。
 その思いが、優紀子の心を決めた。

 勝ち誇って自分を見つめている男子生徒たちに向かって、裸のまま正座をした。
 そして優紀子はそのまま床に手をつき、頭を下げて土下座をした。

 ――こんなことぐらい、何でもない――
 ――悪いのは自分だ――

 その思いを抱いて、土下座の格好のまま右手を股間に伸ばして、恥部をまさぐった。
 できるだけ激しく掻き回し、そしてわざと大きな音を立てる。
 優紀子の耳に、クチャクチャ……といやらしい音が届いていた。
 その音を聞きながら、優紀子は言葉を紡いだ。

「……本郷優紀子は、ご覧のとおり、オナニー好きのいやらしい淫乱女……です……」

「優紀子ちゃん、オマンコ汁の音が大きくて聞こえないから、もっと大きい声でもう一回♪」

 男子生徒の笑い声が優紀子に覆いかぶさる。

「くっ………………本郷……優紀子は、ご覧のとおり、オナニー好きの……いやらしい淫乱女……です……」

 優紀子は屈辱に耐えながら、言葉を続けた。

「あ……あまりに淫乱過ぎて……、け、検査に耐えられま……せん」

 男子生徒たちが、ヘラヘラ笑う声が広がっている。
 生意気だった女の子が恥をかきながらみっともないお願いをする姿を見て笑いものにするのは、さぞかし楽しいことなのだろう。
 そんな中、ソフィの悲鳴が聞こえてきて、優紀子はこの悲鳴もまた、自分のせいだと苦悩した。
 みんなの苦しみや恥辱は、すべて自分のせいと思っている優紀子は、今、責められるべきなのは自分自身なのだと感じていた。
 その思いを胸に、土下座の格好から正座に戻り、そしてさらに上体を反らして背中側へと倒れ込む。
 そしてさらに下半身を持ち上げて腰を浮かし、両膝で顔を挟むようにして脚を頭上へと伸ばしていく。

 ――マングリ返し――

 女の子にとって、これほど卑猥でみっともなく破廉恥なポーズはないといってもいい格好である。
 しかし、優紀子は今の自分にはこの姿がお似合いという思いすらあった。
 優紀子はさらに身体を深く折り曲げていき、自分のアソコ――すなわちオマンコをできるだけ自分の顔へと近づけていく。
 そしてポーズが定まると、お願いの続きを口にした。

「……で、ですから、この……マングリ返しの格好で、オナニーをして、逝って…………そのときに、うまく顔に、し……潮を吹きかけることができたら…………、オ、オナニー絶頂を迎えた……と、検査抜きで認めて……くだ……さい」

 これほど惨めなオナニーがあるだろうか……。
 しかし、優紀子にはほかに取れる道はないのだった。

「そこまで言われたら仕方ないなぁ。
 それじゃ、僕たちも協力してあげるよ」

 男子生徒たちは、優紀子の脚に手をかけて、思いっきり引っ張って割り開いた。
 それまででも丸見えだった優紀子の恥部が、股を開かれたことによって、さらに無残に露になる。
 優紀子の目にも、自分の濡れそぼった恥部が、はっきりと映り込んでいた。

「どうしたの? オナニーしないの?」

 男子生徒の無情な問いかけに答える代わりに、優紀子は蜜壺に指を挿し込み、大きな動きで中をまさぐり始めた。
 激しく、そして大胆に。
 優紀子は、自分の愛液が顔にポタポタと落ちるのにも構うことなく、秘部をまさぐり続けたのだった。



 高瀬真由美は、朝礼台の上で立ったまま、右手の指をアナルに挿入して、激しく出し入れしている。

「はい、真由美ちゃん、そこでピース!」

 ピース、ピース……と、男子生徒たちが周りで手をたたいてはやし立てる。
 真由美は眉間にしわを寄せ、男子生徒たちを睨みつけながらも、左手を無毛の秘部に押し当てていった。
 そして人差し指と中指を離していき……自らの性器を2本の指で割り開いたのだった。

「……うっ…………」

 ツーっと、そこに溜まっていた愛液が、糸を引いて垂れ落ちていく。
 その愛液の代わりに、朝の新鮮な空気が真由美の中へと入ってきた。
 普段感じられない空気の流れに、真由美は恥辱を胸に秘める。

「今度こそ、アナルだけで逝くんだよ、真由美ちゃん。
 さっきみたいに、こっそりクリちゃんを弄ったりしたら、反則だからね♪」

 真由美は、男子生徒の野次を無視して、必死にアナルを犯す自分の指を、よりいっそう激しく動かしていくのだった。



「……ぁ、ぅ、ぁ、ぁ……あ、あ…………っっっ!!!」

「よーし! 逝かせたぞー!」

 三条院結衣香は、2度目のオナニー絶頂検査の渦中にあった。
 既に「検査」というのは名ばかりとなっているが、男子生徒たちが承認しなければ絶頂とは認められず、いつまでもこの恥辱の朝礼が終わることはない。
 そのため、結衣香は言いなりにならざるを得ないのである。

 相変わらず結衣香は、朝礼台の上で横長のM字開脚姿を取らされ、さらに自身の両手で恥部を大きく開く特出しオープンポーズを取らされていた。
 身体が柔らかいため開脚角度もかなり広く、いやらしさの度合いが跳ね上がっている。
 そんな結衣香の前に、男子生徒たちは整然と一列に並んでいた。
 他の女子生徒たちが次々と「オナニー絶頂」を認められて解放されていったため、行き場をなくした男子生徒たちが結衣香のもとへと集中してきたのである。
 今や、全男子生徒の3分の2以上が、結衣香の前に集まっていた。

 男子生徒たちは、持ち時間をひとり1分と勝手に決めて、結衣香の絶頂検査を行うことにしていた。
 結衣香にとっては、とんでもないルールである。
 並んでいるすべての男子生徒に向かって、ひとりずつ、逝ったばかりの恥部を開いて晒し、「検査」という名の玩弄をねだらなければならないのである。
 男子生徒たちは、与えられた1分間でそれぞれの指使いを競い始め、結衣香を見事に逝かせた男子生徒は勝ち誇り、拍手を受けながらハイタッチまでやり出す始末である。
 結衣香も、必死に抵抗してみせたが、強力な催淫剤の影響もあり、並んでいる男子生徒全員の検査が終了するまでに、6度の絶頂を迎えさせられていた。

「さて、これでめでたく結衣香ちゃんの『2回目のオナニー絶頂』が認められたね。
 おめでとう。
 さぁ、あと1回だから、頑張ってね」

「……………………」

 男子生徒の理不尽極まりない揶揄に答える気力も、結衣香にはなくなっていた。
 朝から、もう9回も逝かされているのである。

「そこで、最後の1回だけど…………」

 男子生徒は、「もちろん、これは結衣香ちゃんの自主的なオナニーだから、命令じゃなくてただの提案なんだけど……」と前置きをしてから、次のオナニーに対するリクエストを口にした。
 もちろん、その男子生徒の提案をのまなければ、「オナニー絶頂」は認められることはなく、いつまでもこの朝礼が続いてしまうのは火を見るより明らかである。
 結衣香は、ニヤついている男子生徒を睨みつけるが、睨まれた男子生徒も、どこ吹く風と笑っている。
 いくら普段苦手意識を持っている毅然とした相手であっても、今、目の前にいるのは、素っ裸でM字開脚をしながら秘部を晒し、今まさに自分たちの手で散々逝かされて秘唇をビショ濡れにしている女子なのである。
 そんな女の子に睨まれても、威厳などあるはずもなく、滑稽なだけであった。

「やっぱり、最後は派手に逝ってもらいたいよね。
 バイブオナニーなんてどうかな? 結衣香ちゃん。
 確か、道具を使っちゃいけないなんて決まりは、なかったよね」

 男子生徒の言葉に、結衣香は頷く。
 さらに男子生徒たちは、うんと派手にはっきりした形で逝ってくれたら、「絶頂検査」は免除してあげてもいい、とまで言い出した。

「もう、結構時間がかかっているしね。
 結衣香ちゃんにとっても、自分たちが自主的に開いた朝礼のせいで、授業に影響が出るのは望まないんじゃないの?」

 そのとおりである。
 結衣香も、時間ことは気になっていた。
 想定していなかった「絶頂検査」のせいで、相当な時間がかかってしまっているのである。
 朝礼のせいで授業がつぶれてしまうことは、結衣香としても避けたいところだった。
 実情はどうであれ、建前としては、この朝礼は子生徒たちが自主的に開いたものであり、この一連の公開オナニーも自らが発案したものということになっている。
 それによって、授業に影響を及ぼしたということになれば、それを口実に、どんなペナルティがどのように振りかかってくるかわかったものではない。
 男子生徒たちが何を目論んでいるのか結衣香にもわからなかったが、この提案に乗らないという選択はなかった。
 結衣香は、男子生徒たちの要求をすべてのむことを決めた。
 自分ひとりが恥をかくだけで済むのであれば――、そんな覚悟は結衣香にはとっくにできていた。

 ――そのはずだった――



 結衣香は、朝礼台の上で膝立ち開脚姿勢になり、与えられた淫具を手にしていた。
 その鈍く黒光りするバイブレーターは、極太にして巨大。
 さらに、メインアームである本体の脇に、サブウェポンとでもいうような二股バイブまで搭載されている。
 しかも、振動もくねりも超強力という代物で、淫具というよりも凶器と呼ぶにふさわしい存在感を放っていた。
 バイブレータの動作は、手元に持ったリモコンで操作可能となっている。
 その独特で卑猥な形状、そして動きからも、使い道はたったひとつしかないことは明白で、高い気品と清廉さを併せ持つ結衣香のような少女が手にしていいものではなかった。
 その凄まじいまでギャップは、断頭台の上で露と消える無実の姫君や、自決を命じられた美少女剣士のような、無残な残酷美をも連想させるほどである。
 それでも結衣香は、キッ―― と瞳に力を込めて顔を上げた。
 その強さを含んだ美貌は、嗜虐者であるはずの男子生徒をも、一瞬、臆させるほどだった。
 しかし、所詮それは、嬲られる者の輝きでしかない。

「皆さん――」

 結衣香が静かに出した声にかぶさるように、

「もっと大きな声を出さないと、後ろの方まで聞こえないよー」

 という男子生徒の野次が飛んだのが、その証である。
 今や、結衣香を除くすべての女子生徒が「オナニー絶頂」をようやく認められて、残すは彼女だけという状態となっていた。
 そのため、男子生徒全員が、結衣香の前に集まっている。
 その男子生徒全員に声が届くように、結衣香は先ほどよりも大きな声で言葉を紡ぐ。

「……皆さん!
 オ、オナニー大好き……、淫乱生徒会長の三条院結衣香です!」

 男子生徒たちから、失笑が起こる。
 もちろん、これは結衣香自身が望んで口にした言葉ではない。
 男子生徒たちに言い含められた文言である。
 しかし、あくまでもこの言葉を、結衣香は自分自身の意思として話さなければならないのだった。
 それが、この朝礼における大前提である。

「いよいよ3回目の……最後の公開オナニーとなってしまいました。
 最後は、この……素敵なバイブを……こ、この……」

 結衣香は、右手を自分の恥部に添え、指先で大きく開いて中の秘肉をオープンに晒していく。

「……この、オ、オマンコ……グチョグチョのオマンコにハメて、ズ……ズコバコして、い……逝きっぱなし絶頂で、締めくくりたい……と思います……。
 よろしくお願いします」

 結衣香は、男子生徒たちにゲラゲラと笑われながら、「そんな太いのはいらないんじゃないの?」と男子生徒でさえも危ぶむほどの巨大な淫具を手にし、そして全校生徒の目の前で、苦労の末にその極太バイブレーターを膣穴に挿入したのだった。
 普段凛々しく、男子生徒にさえも毅然とした姿を見せている結衣香が、四苦八苦しながらバイブレーターを挿入していく無様な様子は、男子生徒たちにとって恰好の見世物であり、入れ終わったときには拍手までも起こっていた。
 当然、感動の拍手などではなく、嘲笑の拍手である。

 ――大きすぎる――

 それが、結衣香の心を埋めた思いであり、みっしりと自分の恥肉が拡張されている感覚がある。
 動けない……動かせない……。
 しかし、快感はあった……。
 こんなものを大事なところに目いっぱい入れられて、それでも感じてしまう自分の女の肉に、結衣香は嫌気がさす思いだった。

「…………んっ…………」

 クリトリスを弄ると、意図せずに呼気が漏れる。
 いやらしい……と自分でも感じてしまう結衣香。
 男子生徒全員に見られているというのに、女の肉唇がバイブをきつく食い絞めている。
 いとおしそうに、物欲しそうに……。
 本当にいやらしい――と、結衣香は他人事のような思いを抱いていた。
 こんな惨めな見世物にされているというのに、薬の力があるにせよ、本気で感じてしまう女の身体の性が憎らしくすら感じていた。

 結衣香は、手に持っていたリモコンで、バイブレーターのスイッチを入れた。

「ぁっ! ………………んっ………………」

 振動が、結衣香の身体の芯を貫く。
 結衣香は、何も考えないようにして、性感の求めるままに動いた。
 身体を動かし、バイブを奥に押し込んだ。

 ――もっと奥に!――

 結衣香は、必死にバイブレータを咥え込もうとする。

「ふぅぅ……、うぅぅぅぅっっっ……………………」

 バイブの先端が、結衣香の一番奥に届いた。
 そこから、結衣香はさらにバイブを突き上げ、そして一旦引くと、さらに深く突き入れた。
 それを何度も何度も繰り返していく。
 突いて、引いて、突いて、引いて、突いて………………。

 結衣香の耳に、拍手が聞こえ、笑い声も聞こえてきた。
 しかし、それでも構うことなく、結衣香は必死になってバイブを抽送し続けた。
 バイブが愛液まみれになって、いやらしい音を響かせている。
 グッショリと濡れたバイブは、出し入れがしやすくなってくる。
 さらにスピードを上げて、突いて引いて、突く。
 さらに突いて、突いて…………突き上げるために引く。
 結衣香の腰が別の生き物のように動いている。
 バイブの出し入れに合わせて、何度も何度も上下に動き続けていた。
 それは、とても才女の姿とは思えないほどの、激しくみっともないオナニーショーだった。

 ――逝く――

 結衣香は自らの限界を感じた。
 しかし結衣香は、わずかに残っている理性によって、考えを巡らせる。
 普通に逝くだけではダメなのである。
 今、自分に求められているのは、ただ逝くだけではなく、「バイブオナニーで逝きっぱなしになること」なのだ。
 それが、「絶頂検査」を免除してもらうための条件である。
 結衣香には、過去に逝きっぱなしにさせられた辛い経験があった。
 「電撃豆吊り全校引き回しの刑」
 あのとき結衣香は、逝ってもなお、クリトリスリングによる電撃を受け続け、逝きっぱなしの状態に陥ってしまっていた。
 あのときの状態を意図的につくり出せばいい――結衣香の頭にあるのは、その考えだけである。
 そして、その考えを実行に移した。

「……あっ…………いっ……逝きます…………!!!」

 快楽に犯されるままに、結衣香は絶頂を迎えた。
 歯を食いしばる結衣香。
 しかし、ここで止めてはいけないのである。
 結衣香は、必死の思いでバイブを出し入れしようとする。
 しかし、結衣香の手には全く力が入らなくなっていた。

「……くっ………………」

 巨大なバイブレーターが、自重によって結衣香の中からずり落ちていく。

 ――ダメ……させない!!――

 結衣香は、膝立ちになっていた開脚の角度を広げて、腰を落とした。
 腰が落ちたことで、バイブの根元が朝礼台の床に当たる。
 これで抜け落ちる心配はなくなった。
 しかし、それだけにとどまらず、結衣香はさらに脚を広げて腰を落としていった。
 バイブの先端が、結衣香の奥を突き上げる。

「…………ぁっ…………ぁ……ぁ…………ああぁぁぁぁっっっぅぅぅあ!!!」

 結衣香は、激しく腰を振り立てた。
 バイブの底が、何度も朝礼台の床にあたって、ゴツゴツと音を立てる。
 結衣香は、手にしたリモコンで、適当にバイブのスイッチを入れた。

「ひっ!! ぁぁっっっ……………………!!!!」

 今までとは比べものにならないほどの激しい振動が発動し、まだ絶頂の最中にある結衣香の内部が激しく揺さぶられ、枝分かれしているもう1本のバイブが、ピンポイントで女芯を震わせた。

「……………………!!!!!!」

 バイブは、振動とくねりをランダムに切り替えながら、その動作レベルも強弱を繰り返して、次々とその動きを変化させていく。
 強力な催淫剤を塗り込められ、朝から9度も逝かされ続けて敏感になっている今の結衣香に、その攻撃に立ち向かえるだけの力があるはずもなかった。

 ――逝った。

 ――逝き続けた。

 既に結衣香には、自分の腰を持ち上げるだけの力はない。
 完全に腰を朝礼台の上に落として、極太バイブレータを根元まで押し込んでしまっている結衣香には、もはや入れられたバイブを抜く方法すらなかった。
 バイブのコントローラーも、手から落としてしまい、届かないところに転がってしまっている。

 ――さらに逝き続けた。

 それは、もはやオナニーと呼べるものではなかった。
 今の結衣香は、さながら朝礼台から生えている凶暴な淫具にレイプされているようなものであった。
 望まぬ絶頂が、次から次へとやってくる。
 しかし、結衣香はその絶頂から逃げられない。
 逃れられない。
 助けも来ない。

 男子生徒たちは、逝きっぱなしになっている結衣香を見て、指を指しながら笑っていた。

「…………?#$*&……#*<+…………*/$&#・……」

 まるで意味をなさない言葉が、結衣香の口から吐息とともに漏れてくる。
 こうして、三条院結衣香の「逝きっぱなしバイブオナニーショー」は、体力の最後の一滴までも、性の愉悦に吸い尽くされた彼女が、ゆっくりと朝礼台の上に突っ伏し、愛液で洪水のようになった恥部からバイブレーターが自然に抜け落ちるまで続いたのだった。
 そしてそれが、長く続いたつらく恥ずかしい恥辱の朝礼の幕引きとなったのである。

   ・
   ・
   ・

 二時間目の開始を告げるチャイムが鳴り、3年生の担任教師である理沙が、3年生の教室の戸を開けた。
 長引いた臨時朝礼のせいで、1時間目の授業は既につぶれている。
 朝礼終了後、玲子に連れていかれた三条院結衣香の席は、空いたままであった。
 結衣香以外の女子生徒たちは、あの朝礼での説明のとおり、素っ裸のままである。
 身体のどの部分も手で隠すことなく、緩く開いた脚の間の恥部も、濡らしたまま恥ずかしい姿を晒していた。
 結衣香ほどではないが、全員が朝礼で複数回の絶頂を強いられていたのだから、それも当然であった。

 ――リン――

 鈴の音が鳴った。
 理沙は、その背後に三条院結衣香を引き連れていた。
 しかし、その彼女の姿に男子生徒たちはざわめき、女子生徒たちは息をのんだ。

「はい、皆さん静かに。
 今、三条院結衣香さんから説明がありますからね」

 理沙は、おぼつかない足取りの結衣香を、教壇の前へと誘導する。
 結衣香は、他の女子生徒たち同様、全裸であった。
 しかし、他の女子生徒たちと違う点がある。
 結衣香の両手は後頭部で組まれており、さらに黒い目隠しまで施されていた。
 誰もがその姿から「捕虜」という言葉を連想した。
 しかし、この美しい捕虜は、この学園ではあり得ないものを身に受けさせられていた。

 下着――白いショーツである。

 しかし、そのショーツは、穿いているのではなく、両膝の間にピンと張っているのである。
 さらに、身体の三か所の突起にはそれぞれ半透明なリングが嵌められていた。
 左右の乳首に嵌められているリングには、小さな鈴がひとつずつ、10センチほどの糸でぶら下がっていた。
 その鈴は、彼女が動くたびに――リン――と、涼やかな音色を奏でる。
 残る一ヶ所、最も敏感な性の突起とも言えるクリトリスにもリングが嵌められており、同様に先端に鈴をぶら下げた糸が、2本垂れさがっていた。
 そして、それとは別にもう1本、真っ赤で丈夫そうな紐がクリトリスのリングから2メートル余りも伸びていて、その端は理沙の手に握られていた。
 結衣香は、目隠しで何も見えない状態の中、この糸を引かれて教室まで連れてこられたのである。

「三条院さん――」

 理沙は冷たい声で結衣香の耳元でささやいた。
 その声に、結衣香は自らを鼓舞するようにひとつ頷いた後、意を決したように口を開いた。
 そして教室の生徒たちに向けて、明瞭な口調で説明をしたのである。

「三条院結衣香です。
 ご覧のとおり、とても恥ずかしいお仕置きを受けています――」

 そうして結衣香は、もともとこの罰は「懲罰週間」の間のお仕置きとして考案されたものであり、今回自主的に定めた反省懲罰に背いて、身体を手で隠したり恥部を濡らしていなかったり、男子による指導に逆らったりした際に下される厳罰であることを説明した。

「私の不手際のせいで朝礼が長引き、大切な授業の時間をつぶしてしまいました。
 これは十分に厳罰に値する行為と言えます。
 ですから、私はこのお仕置きを受けなければなりません」

 結衣香はそう宣言した後、「先生、お願いします」と、理沙に小声で告げた。

 ――リン、リン、リリン――

 続けざまに鈴が鳴る。
 理沙が、紐を引いてクリトリスリングを揺さぶったのである。
 結衣香の説明が終わるまでの間、こうしてクリトリスリングを揺さぶり続けることが事前に決められていた。
 股下で鳴り響く鈴の音、そしてときおりそれに加わる胸元の鈴の音を響かせながら、結衣香は説明を続けた。

「……くっ…………そ、それでは、このお仕置きの具体的な説明をしま……す」

 全裸の開脚捕虜スタイルで肉の割れ目を晒し、その上部に顔を出している女芯に嵌められたリングを揺さぶられ続けている結衣香。
 そのみじめで哀れな姿に、男子生徒たちはにやけながら注目し、逆に女子生徒たちは目を反らしていた。
 その様子を理沙からささやかれた結衣香は、「見てください」と声を上げた。

「女子の皆さんが見たくない気持ちは、よくわかります。
 でも、見てください。
 女子の皆さんにこそ、しっかりと見てほしいのです。
 私は、このお仕置きの見本役でもあります。
 私のこの無様な姿を目に焼きつけて、きょうから始まる懲罰週間を正しく過ごしていただきたいのです。
 誰にも……私以外の誰にも、こんな目にはあってほしくないから…………」

 その言葉に引き寄せられるように、女子生徒たちはおずおずと顔を上げて結衣香を見た。
 そんな気丈な言葉を放つ結衣香に、男子生徒のからかいの声が浴びせかけられる。

「クククッ……、さっすが生徒会長様、かっこいいこと言うよねー。
 でもさ、結衣香ちゃん、いくらいいこと言っても、オマンコ濡れ濡れで、感じているの丸わかりじゃぁ、威厳も何もあったものじゃないよ。
 ホントは、今すぐオナりたいんじゃないの?
 さっきの朝礼のときみたいに……さ♪」

 その言葉に、結衣香の頬が赤く染まる。
 心無い男子生徒の揶揄は、図らずも的を射ていたのである。
 実は、結衣香の乳首とクリトリスに嵌められている半透明のリングには、ある秘密があった。
 柔らかいゴムのような感触のそのリングは、催淫剤そのものであり、ジェル状の催淫剤をリング状に固めたものなのである。
 つまり、結衣香は催淫剤そのものによって、敏感な肉の蕾を摘ままれ続けていることになるのだ。
 このリングの素材のことについては、結衣香には伝えられていない。
 このお仕置きは、学園による催淫剤リングの実地試験を兼ねたものとなっているのである。
 朝礼前に、玲子によって女芯から膣奥に至るまで塗り込められた強力催淫剤の影響も、変わらず続いている。
 しかも、朝礼中に行われた9度の絶頂に加えて、最後は逝きっぱなしの限界バイブオナニーまで披露させられたのである。
 とても平気なはずはない。
 普通に立っていられるだけでも、奇跡のようなものなのである。
 しかし三条院結衣香は、そんな中でも決して揺るがないだけの心を持っていた。
 たとえそれが表面上だけのものであり、本当はギリギリの状態であったとしても、毅然とした姿を崩そうとはしない。
 恥辱と暴虐の限りを尽くしたあの朝礼も、この惨めなお仕置きも、結衣香から誇りを奪うまでには至っていないのである。
 結衣香は、いまだ三条院結衣香であり続けていた。


「し、失礼しました……。
 続けます」

 リングが揺さぶられ、鈴が鳴る。

「私……つまり、このお仕置きを受ける者は、24時間、この姿を維持しなければなりません。
 後頭部から手を離してはなりません。
 目隠しを取ってはなりません。
 乳首とクリトリスに嵌めていただいているリングを外してはなりません。
 膝に通している下着……つまり、パ、パンティーも、この位置を維持しなくてはなりません」

 膝の位置で下着を維持させるためには、常に足を一定間隔に開いていなければならない。
 それは、常に開脚して秘部を晒し続けるということに加えて、脚の自由を奪い、ヨチヨチとしか歩けない状態でいることを強いられるのである。
 そして、この股下に広げられた下着の意味はもうひとつあった。

 ――リン――と鈴が鳴る。
 ほんのわずかに結衣香が顔をそむけると、声を押し殺すように唇を噛んだ。
 そのとき、股間の割れ目から、愛液がぽたりと滴り落ちた。
 ……下着の上に……。

「このパンティーは、罰を受ける者が、……いやらしい……オ、オマンコ汁を垂らして、床を汚さないようにするために、膝のところに広げていなければなりません」

「やっぱり、感じているんじゃないか♪」

 男子生徒が笑って指を指す。

「理沙先生、もっと激しくやってくださ〜い」

 教室のどこからか、男子生徒のそんな声が上がった。
 理沙は、その言葉に従って、手元の紐を勢いよく揺さぶって見せた。

 ――リンリンリンリン、リリーン、リリリーン――

 立て続けに鈴が鳴る。
 しかし、結衣香は耐えていた。
 結衣香は動じない――いや、動じている様子を見せないでいた。
 素足の10本の指が、結衣香をきつく握り締めている。
 そんな様子を見て取った理沙は、さらに強く紐を引き、鈴を鳴り響かせた。

 ――リリリン、リリリン、リリリリリリリン!!――

 それにも、結衣香はわずかに震えを見せただけだった。
 声も出さない、腰も引かない、そして下着も落とさない。
 もちろん、両手も頭の後ろで組んだままである。
 しかし、ポタポタと下着の上にしっかりと反応を漏らし、愛液を滴らせることは避けられなかった。
 普通の女の子であれば、きっと悲鳴を上げて腰を引き、手で股間を押さえながら泣き出してしまうことだろう。
 それでも、結衣香は決して動かない。
 まるで、透明な磔にでもかけられているかのようである。
 それは立派な姿ではあるが、この学園においては、その毅然とした態度も玩弄の対象となるのである。
 鈴の音が鳴り響く中、結衣香は説明を続けた。

「ご、ご覧のとおり……、罰を受ける者は、目隠しによって何も見えない状態にあります。
 ですから、登下校や教室の移動や授業中、食事やお風呂、トイレに至るまで、行動のすべてにおいて、お手伝いをしていただかなければなりません。
 このお手伝いは…………、3人一組の男子の皆さんに、1時間交代でお願いいたします。
 介助をしてくれる方は、この――」

 理沙が、紐を引いてクリトリスリングを揺さぶり鈴を鳴らす。

「――この、紐を引いて誘導して……ください。
 こ、このように……」

 結衣香はそう言いながら理沙に「お願いします」と小声で頼んだ。
 理沙は、うっすらと笑みを浮かべながら頷き、紐をゆっくりと強く引いて歩き出した。
 紐が引かれた方向に結衣香は歩き出す。

「このように紐を引いて…………罰を受ける者を、ぁっ! ……あ、歩かせてください」

 理沙は、教室の席と席の間を縫うように進み、それに続くように結衣香を歩かせていった。
 この「目隠しクリ引き誘導」の実演では、教室じゅうの全生徒の目と鼻の先を歩かせることを事前に結衣香と決めていたのである。

「…………ぁ…………ぅ………………」

 視界のない状態で、引かれる肉芽に全神経を集中させ、さらに下着を落とさぬように脚を開いたまま歩かされていく結衣香。
 女芯の疼きと暗闇の恐怖も相まって、当然ながら結衣香の歩みは、ヨチヨチと遅いものとなる。

「歩くのが遅いと感じられたときは……遠慮なく、お尻を叩いたり、乳首の糸を引いたりしてください」

 結衣香がそう言い終わるが早いか、理沙は結衣香のお尻を「パンッ」と軽く平手打ちした。

「くっ!」

 軽く叩いただけのため、音の割に痛みはないだろうが、お尻を叩かれる屈辱はプライドの高い結衣香にとって計り知れないものであろう。
 さらに続けざまに、理沙は乳首の糸をクイックイッと引く。

「んっ……」

 乳首を引き絞られて息をのむ結衣香の姿に、男子たちの失笑が教室に広がった。
 それは、まさに捕虜の姿であり、とてもこの間まで男子生徒を見下して凛とした態度で振る舞っていた生徒会長の姿とは思えないものであった。


 結衣香は、教室の中を歩かされながら、説明を続ける。

「こ、この紐を引いてもらう行為は、担当してもらう男子の皆さんの裁量にお任せします。
 罰を受ける者は、あくまでも『お願い』をするとしかできません。
 で、ですから、罰を受ける者の態度が悪かったり、生意気だったり…………面倒くさいから……というような理由であっても、私たち女子生徒からの『お願い』を無視してくださって構いません。
 無視されたり、『お願い』が聞き入れられなかったりした場合は、罰を受ける者の『お願い』の仕方が悪かったから、ということになります。
 たとえそのせいで遅刻をしようと、授業を受けられなくなろうと、介助してくださる男子の皆さんには、何の責任もありません。
 例えば――」

 結衣香は、クリトリスリングを引かれて、ヨチヨチと歩きながら話を続ける。

「――例えば、『トイレに連れていってください』とお願いしても無視をされたり、断られたりした場合は…………、我慢するしかありません。
 その結果、残念ながらオシッコやウンチを漏らしてしまったとしても、それは罰を受ける者が悪いのです。
 さらに……、介助に協力してくれる男子の皆さんには、最大限の感謝と信頼の気持ちを持たなければなりません。
 たとえ、男子トイレや野外に連れていかれたとしても、『ここがお前のトイレだ。そこで立ってやれ』と言われたら、決して疑うことなく、感謝の言葉を告げて、オシッコやウンチを……立って、出さなければなりません。
 せっかく好意で連れていってもらっているのですから、『出せません』などと失礼なことを言ってはならないのです。
 もちろん、排泄の後の後始末…………つまり、アナルやオマンコ……を拭いてもらうことも、介助をしてくれる男子の皆さんにお願いすることになります」

 男子生徒たちは、結衣香の説明を聞きながら、既にそれぞれの頭の中で、結衣香を苛め辱める方法を思い描いていた。

「排泄だけではなく、食事やお風呂などの介助もお願いしなくてはなりません。
 そのため利便性も考慮して、この罰を受けることになった女子生徒は、夜、男子寮に泊めさせていただきます。
 どうぞ、よろしくお願いします」

 結衣香は、今夜、恐らく一睡もできない夜になるであろうことを予感していた。
 一晩中、男子生徒たちに辱められる続けることになるのは間違いない。

「それから、あの…………」

 結衣香は少し言いよどんだ。

「……さ、先ほど男子の方から、オ、オナニーについての言及がなされました……。
 ご、ご指摘のとおり、今の私は、オ……オマンコを濡らして……おります。
 いやらしく、発情している証拠です…………」

「知っているよー」

 という男子生徒の笑い声が重なる。
 その言葉を無視するように、結衣香は口を開く。

「しかし、勝手にオナニーをすることはできません。
 両手は、頭の後ろで組んだまま、下ろしてはいけないことになっています。
 ですから、このような場合……オナニーをしたくなった場合も、男子の皆さんにお願いして……、オマンコ……を弄ってもらわなければならないのです」

 それは、女子生徒たちにとって、そして結衣香にとって、どれほどの屈辱となることだろう。
 今回の発端も原因も責任も、すべては男子生徒たちの側にある。
 そのせいで、言いがかりのような罪を背負わされ、罰を受け、そして強制的に高められた性欲の解消を、願い出なければならないというのである。

「例えば、こんなふうに…………」

 と、結衣香が重い口を開く。

「わたくし、三条院結衣香は……日ごろから生徒会長であることを鼻にかけ、気取って偉そうな態度で、男子の皆さんを見下していました……。
 ですが、一皮剥いてしまえばこのとおり……ただの……オ、オマンコ……メスに過ぎません。
 も、もうオマンコが疼いて我慢できません。
 どのような方法でも構いませんので、わたくしのスケベな淫乱オマンコを……い、いじってもらえませんでしょうか……」

 目を伏してひと呼吸おく結衣香。

「……こ、このように、お願いしなければならないのです…………」

 結衣香の言葉を聞いていた理沙は、彼女は果たしてその「お願い」を口にすることができるだろうか……と考えていた。
 彼女の気高く誇り高い心は、そのような哀願を決して許すことはないだろう。
 それは人として紛れもなく美点ではあるが、この学園においては、結衣香にとって利点とはなり得ないであろう。
 彼女が、清廉であればあるほど汚してみたくなり、自制心や忍耐力が強ければ強いほど、その限界がどこまでなのか試してみたくなる。
 それも、人の性なのである。
 だからこそ彼女は、多くの幼い嗜虐者たちのアイドルとなってしまう。
 いっそのこと、彼女のプライドがもっと低ければ、もっと楽だろうに……と理沙は思いをはせる。
 意志の力で催淫の誘惑を退けたとしても、決して抗えないものもある。
 彼女には、今後、催淫と利尿作用のある給食も用意されているし、場合によってはもっと直接的に、浣腸を施されることも考えられるのだ。
 彼女は、きっとその勝ち目のない戦いに長く抗い、そして抵抗する様子も笑いの種にされ、やがては白旗を上げざるを得なくなるのである。
 それは、彼女の変えようもないほどに残酷でみじめだが、確実な未来である。
 そのとき、彼女は憎悪する相手に上手に哀願できるのだろうか……。
 汚物にまみれながらも、三条院結衣香であることを保っているのだろうか……。
 そんなことを思いながら、理沙は教室の中をクリトリスを引かれながらヨチヨチと歩く結衣香の姿を見つめていたのだった。

 そして理沙にはもうひとり気になる女子生徒がいた。
 どの女子生徒も結衣香の姿を見て、自分がそうなったときのことを想像して顔を青ざめさせている中、反対に赤く火照った顔の女子生徒がいるのである。
 呼吸も荒い。
 本郷優紀子。
 既に、男子生徒たちに目をつけられており、今も何らかのイタズラを受けていることは明らかであった。
 彼女もきっと、結衣香と同じこのお仕置きを受けることになるのだろうと、理沙は確信していた。

 そうしてようやく結衣香が教室の中を一巡りして教壇に戻ってきた。
 既に、割れ目からは愛液がタラタラと流れ落ちており、股下のパンティーにの染みを広げている。
 そんな結衣香の様子を見つめてから、前を向いた理沙は、生徒たちに呼びかける。

「それでは、出席番号1、2、3番の男子は前に。
 まずはその3人で、三条院さんの最初の介助役をやってもらいます。
 1時間交代で出席番号順にいきましょう。
 次は、出席番号4、5、6番の男子となります」

 指名された3人の男子生徒たちは、照れながらも喜びを隠し切れない様子で前に出て、結衣香の傍らに立つ。
 その気配を察知した結衣香は、健気にも

「お世話になります。
 よろしくお願いします」

と頭を下げた。

「それでは、3人に最初の仕事をお願いしましょう。
 三条院さんには、この後、2年生の教室と1年生の教室を回って、いまと同じ説明をしなくてはいけないことになっています。
 ですから、それぞれの教室まで、紐を引いて連れていってほしいのですけど……」

 理沙の言葉に、「えー」とわざとらしく面倒くさそうな態度を見せた3人だったが、授業を堂々とサボれるだけでなく、結衣香を好きなようにオモチャにできるチャンスを見逃すはずもなく、だらしなく目許も口許も緩めている。
 その様子を見ていた理沙は、

「……さっ、あとは結衣香さんの方から『お願い』しなさい」

と、早々にバトンを結衣香に渡したのだった。
 ここから、結衣香にとって本当の意味で屈辱の一日がはじまるのである。

 何度か、結衣香にお願いをされた3人は、渋々という態度を見せながらも、結衣香のクリトリスリングに繋がっている紐を取り合った末に、嬉々として教室から出ていったのだった。
 気丈にも結衣香は、紐を引かれた瞬間だけ「くふっ」と息を漏らしたものの、あとは従順に、いかにも捕虜らしく歩いていった。


「はい、それでは授業をはじめます。
 みんな、集中してください」

 一気に授業モードに切り替えた理沙の声に重なるように、はしゃぐ男子生徒たちの声と、お尻を叩く「パンッ」という音、そして激しく鳴り響く複数の鈴の音が、廊下から聞こえてきたのだった。




文章:むりじさん
修正・挿絵:ロック


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