え?俺か?
俺は 二宮 輝 っていうんだ。
はぁ? 漢字読めねぇってか?
ニノミヤ アキラだよ。
俺はここ、聖淫学園の男子生徒だよ。
はぁ? 男に興味ないだってぇ?
こっちだって興味持たれたら困るよ・・・。
それよりさぁ、これ見てみろよ。
この学校の年間行事予定表なんだけどさ、
そうだよ! 今日だよ!
お前も運がいいやつだな。
きょうは、女子生徒全員参加の”おしっこ我慢大会”だぜ?
内容は名前どおり、女子生徒が利尿剤を飲んでから尿意に耐え、漏らしたら負けってやつだ。
で、普通にやっても面白くねぇから、途中でいろんなイベントが起こるんだ。
楽しみだぜ!
普段からエロいことばかりなんだけど、行事の日にはテンションは沸騰寸前まで上がるんだ。
ま、行事の中には、女子生徒は絶頂まで行くやつもあるんだけどな(笑)
で、まだ誰も来てねぇんだよなぁ・・・俺、気合入れすぎて早くから登校しちまってよぉ、誰もいないからつまんねぇことこの上なしだぜ。
ま、きょうの行事を思えば楽勝だけどな。
「なーんだ、おまえもういたのか?」
「おう、お前も早いじゃねぇか伸太!」
あ、紹介しておくと、こいつは俺のダチの伸太。
この学校じゃ有名人だぜ?
なにせ、イケメン+性格良好(エロいこと以外は)+”スカートめくりの達人”だからな。
こいつの後についていくと、おこぼれに頂戴できるからな。
持つべきものはやっぱ友達だな♪
しかもこの学校、女子は下着禁止だぜ?
っつーことは、すっげぇぞ?
・・・おい、おまえ鼻の下伸びてるぞ?
もっとシャンとしとかねぇと、モテねぇぞ?
ま、この学校に恋なんて言葉、あったもんじゃねぇけどな。
「で、輝。
今回は誰に賭けるんだ?」
「お? おぉ・・・」
伸太のやつ、冷静なのは普段からだけど、こういうときは怖いんだよなぁ・・・。
あ、説明しておくと、伸太の言った”賭ける”ってのは、きょうの大会の一環なんだ。
誰が最初に漏らすのかっていう、究極の賭けなんだよ。
実はこの大会で下から5番目までの成績、つまり早く漏らしたやつから5人にはバツゲームが待っていて、一週間特殊なリモコンバイブを入れて学校に来なきゃいけないんだ。
え? それと一体何の関係があるって?
ヘヘッ、大ありだよ。
今回の賭けで勝った男子は、そのバイブのリモコンを持つ権利が与えられるんだ。
え? たくさん勝ったやつがいたらどうするかって?
それも大丈夫だよ。
リモコンは多数あって、ひとり1つずつは確実に持てるようになってるんだ。
で、全部のリモコンは連動してて、ひとりでもスイッチをオンにしたら動き出すんだよ。
で、さらにほかのやつがスイッチを入れると、バイブの振動が強くなるわけよ。
全員がオンにしたらどうなるんだろうな・・・(苦笑い)
ハイテク産業とはよく言ったものだな。
技術の進歩に感謝しないとな。
そういえば、今は伸太と賭けの話をしてたな。
「そうだな・・・俺は坂上に賭けるかな」
「坂上さんか・・・去年はわりとしぶとかったからな。
僕は如月さんに賭けるとするかな」
『さん』だってさ。
ケッ、キザ野郎め・・・。
でもこいつの予想は大体当たるんだよな・・・。
でも、今さら変えるのは俺のプライドがゆるさねぇ!
俺にだってプライドのプの字くらいは・・・
あ、誰か教室に入ってきた。
だれだ・・・?
噂をすればなんとやら、あれは坂上と如月だ。
もう登校時刻になったんだな。
「輝、出るぞ」
「え?」
「男子がいる教室には女子が居づらいだろ?」
ほぉ〜。
紳士的だなキザ野郎! いっぺん死ね! 禿げろ! 首吊れ!
「そうだな」
でも表向きは言われたようにするか・・・。
こいつ、いずれ殺す・・・!!
「・・・・・・!」
「うをッ・・・!?」
こ・・・こいつ・・・!!
伸太が坂上と如月とすれ違った瞬間、ふたりのスカートがまるで下から風にあおられたかのように、ふわっと舞い上がった!?
わぁ! 前言撤回!
あんた天才だよ伸太ちゃん!
もう最高!
さすがは俺のダチ!!
「やぁん!」
「あん!」
ふたりは急いでスカートを押さえた。
でも既に遅い!
丸見えだったぜ〜。
ふたりともまだ生えてなんだな・・・。
それにしても、ちょっと濡れてたな。
先生に持ち物検査されてたんだなありゃ。
女子って大変だなぁ(笑)
教室を出てから、俺は伸太に聞いたんだ。
「おまえ、アレはただの建前だったんだな」
すると伸太は、微笑みながらこう答えやがったんだ。
「さぁて、なんのことかな?」
・・・・・・前言撤回、このキザ野郎ォッ!!!