「図書委員のお仕事」


 放課後になり図書室にどんどん人が集まってくる。
 すぐに満席になってしまった。
 とはいってもいつもこんな状態というわけではない。
 今日は紀本志穂の朗読会があるからだ。
 図書委員である志穂には、「朗読会」で朗読をするという仕事があるのである。
 教師が入ってきて、前の方の席に座ると、それまでざわついていた図書室が静かになった。
 すると、図書準備室から、志穂が出てきた。
 小柄な体躯に三つ編み、そして黒ブチのメガネ、いかにも読書好きでおとなしい、下手をしたらいじめに合いかねない少女であるが、肌は透き通るように白く、美しい顔立ちから、周りには保護欲を生じさせる力がある。
 実際、前に通っていた中学校では、読書ばかりをして運動が苦手、声も小さく内向的な志穂を、いじめたり、避けたりするような子はおらず、彼女に好意を寄せる男子はみな、彼女に優しく接した。
 ちなみに、彼女の清楚な読書姿を見る目的のために、学校の図書室は例年より人(特に男子)が多くなったほどだ。
 そんな彼女だが、内向的な性格から、男子と付き合ったりといった経験はまったく無く、性的な知識も少しは持っていたが、怖くて自慰など出来なかったほどに、奥手な少女だったのである。
 ところが父親がリストラにあい、家計が苦しくなっているところに聖女学園からパンフレットが届いた。
 その、内容をみたとき、志穂は絶対に通いたくないと思った。
 しかし、学費のかからない学校にどうしても通わせたかった両親に説得されると、仕方なく、この3年生の途中からという変則的な形で、この学園に来ることになったのである。
 通常の学校でなら、保護欲をかきたたせるその外見や性格も、この学園の男子にとっては、加虐心をそそられるものにしかならない。
 恥ずかしがる、泣く、震える…それら全てが男子たちを奮い立たせることになる。
 人一倍羞恥心の強い志穂は、この学園に全く慣れることができないでいた。
 そして男子たちは、そんな初々しい志穂に集中的に攻撃を仕掛けるのだった。

 図書室に入った志穂は、その場で立ちすくんでしまった。
 これだけ大勢の男子に見られると、普通の状態でも足がすくんでしまう。
 しかも、今、自分が着ているのは、いやらしい制服なのだ。
 両手で大事な部分を隠し、羞恥とも恐怖とも言えない表情をしていたが、
「はやくしろ!」
 の男子の声に、慌てて用意された舞台に上がった。
 そう、男子たちの中に彼女への加虐心が高まっていくのは、少し強い口調で言うと、怯えながらも全く逆らえなくなってしまう、この性格のせいでもあるのだ。
 彼女の右膝には、何かが取り付けられていた。
 台に上がると、教師がそこに縄を通し始めた。
 すると、縄に引っ張られ、彼女の右膝がどんどんと上がっていき、それに連れ、ミニスカートのスリットは割れて、彼女の股間が丸出しになった。
 正確に言うと、広範囲で濃く、長い陰毛のせいで中身はしっかりとは見えないが…。
「うわ〜、志穂ちゃん濃すぎだよ」
「ははははは」
 その冷やかしで、志穂の顔は真っ赤になってしまった。
 濃い陰毛は、彼女の一番のコンプレックスである。
 こんなに大勢の男子に、自分の陰毛のことを笑われるなど、この学園に来るまでは考えてもみなかった。
「紀本さん、早くはじめなさい」
 先生の言葉にせかされ、志穂は朗読を始めた。
 昔から読書が好きとはいえ、乳首スケスケの制服を着て、片足開脚で恥ずかしい部分を露出させながら朗読なんて、嬉しいはずもない。
 しかも、その読む本そのものも、決して朗読したいものではないのだ。
「『い、淫乱メイドの快楽奉仕』 鬼瓦三蔵」
 そうなのである。
 この恥ずかしい格好で、官能小説を朗読しないといけないのだ。
「『わたしの名前は志穂。メイドをしている。…』
 ご丁寧に、主人公の名前まで志穂にされてしまっている。
「『ご主人様のチ、チ○ポを右手で優しく握ると、その手を上下に動かした。すると、そのチ、チ○ポは見る見る大きくなっていった。それだけで私のい、いやらしいマ、マ○コは…』」
「『はん…、あん、…も、もっと…、もっとご主人様ので、…志穂のオ、オマ○コ激しくさして〜』」
 淫語満載の、官能小説というよりただのエロ小説を読みつづけていく。
 時間にして20分ほどだったが、志穂にとってみれば何時間にも感じられた。
「い、以上…です。
 …みなさま、私の朗読で…、チ、チ○ポを…た、立たせることは…、出来ましたでしょうか…。
 セ、センズリこきたく…なりましたでしょうか…」
「はい」
 すると、男子が手を挙げた。
「あの、ところどころうまく読めなくて言葉につまってたみたいなので、ここで練習したほうがいいんじゃないかと思うんですが」
「そ!…」
「そうね、先生もそう思うわ。
 いい、紀本さん。先生の発音をよく聞いてリピートして」
「は、はい…」
「チ○ポ」
「チ、チ○ポ…」
「だめよ、もっと大きな声で」
「チ○ポ」
「もっと!」
「…チンポ!」
 花も恥らう中学生が、卑猥な単語を大声で叫ばされる。
 もう志穂には、何がなんだかわからない。
 結局5分ほどの間、大声で恥ずかしい言葉を張り上げさせられた。
「ほかに何かある子いる?」
 教師がさらに男子たちに問い掛ける。
 早く終わって…。
 志穂のその願いもむなしく、一番前の列の男子の手が挙がった。
「あの、紀本さんのオマンコ濡れてる気がするんですが、それは朗読のせいですか?
 オマンコ丸出しのせいですか?」
「い、いや…、そんな…」
 確かに、志穂は濡れてしまっていた。
 彼女は、もともと濡れやすい体質なのだ。
 羞恥心の強い志穂は、この体質を恨んでいる。
 だが、恨んだからといってどうにでもなるわけでもなく、むしろそれを気にすればするほど、男子の冷やかしの的となってしまう。
「あら、本当ね。
 どうしたの、紀本さん?」
「い、いえ…その…」
 返答に困っている志穂に追い討ちをかけるように、
「先生!そんな剛毛じゃ見えません〜」
 陰毛と濡れていることを同時にばかにされるなんて…、もう彼女は消えてなくなりたかった。
 しかし、この学園はそんなことを許すはずもない。
「そうね…、分かったわ。
 紀本さんちょっといい…」
 そう言うと先生は志穂に耳打ちした。
 それを聞いて志穂は慌てふためいた。
「そ!そんなこと!」
「いい、これはしっかり朗読できなかった罰よ!」
「は、はい……。
 みなさま、志穂の…濃くて、…長くて、…硬いマン○の毛を…、毛を、…そ、剃ってください!」
 そう言うと彼女は涙を流した。
 あまりにもみじめすぎる…。
「先生!こんなに長かったら、いきなりカミソリじゃ無理ですよ」
「断髪式やらね〜?」
「いいね〜」
「そうね、じゃあ男子は1列にならんで」
 断髪式が始まった。
 片足を吊り上げられた状態で丸出しの股間の毛を、男子がちょっとずつちょっとずつはさみで切っていく。

―――こんなことって……―――

 志穂は、もう何も考えることができなくなっていた。
 

 断髪式が終わった。
 彼女の毛はいびつになっている。
 最後に先生が短く切りそろえると、男子生徒がカミソリ、クリーム、ぬるま湯の入った桶を持ってきた。
 もうどうにでもして…。
 そうあきらめの入った気持ちで剃毛を待つ志穂に、信じられない言葉が飛びこんできた。
「先生、自分で剃らせようよ。」
「…それもいいわね」
「そ、そんなこと…」
「じゃあ、鏡がいるわね」
 そう言うと、準備室から鏡を持ってきて、志穂の股間のすぐ下にあてがわれた。
 混乱する彼女をよそに、シェービングクリームが塗られ、準備は万端となった。
 大勢の前で、片足を縛り上げられ開脚させられながら、鏡で自分の股間を見ながら毛を剃る。
 こんな屈辱があっていいのだろうか…。
 どうしていいかわからず、すがるような目で先生を見た。

―――許して…―――

 そんな心の叫びに対する返事は一言、
「はやくしなさい!」
 だった。
 涙で鏡がよく見えない。
 おまけに手も震える。
 それでも、自分で自分の毛を剃らなければならなかった。
 どんどん自分の毛がなくなっていく。
「やっぱり、それだけ股を開くと剃りやすいわね」
「ビラビラの部分は剃りにくいから、…そう、皮を伸ばしながら…」
「紀本さん、肛門の方まで生えてるわね。
 そっちも忘れずにね」
 先生の恥ずかしい指示を受けながら、志穂は毛を剃り落としていった。
「よし、きれいになったわね」
「……はい……」
 自分の醜い陰毛は嫌いだった。
 でも、いざこうしてなくなると恥ずかしい。
 乙女心を踏みにじられた少女は、そうつぶやくのが精一杯だった。
「じゃあ、ちょっと耳貸して…」
「そ!…は…はい…」
 あまりの提案に驚いたが、もう逆らってもどうしようもないことに気づいたためか、おとなしくうなずいた。
「み、…みなさま、…みぐるしい毛を剃ったので…、志穂のオ、オマ○コの奥まで、…じっくりご鑑賞してください…」
 そういうと、両手を使って自分の性器を広げて見せた。
「うわ〜、つるつる。」
「へ〜、志穂ちゃんこんなオマ○コの形してたんだ。
 今まで知らなかった。」
 そんな男子たちの冷やかしを受けながら、志穂の股間はトロリとした液体を床に落とした。
「い、いやぁ…」
「なんだ、さっきより濡れ方ひどくないか?」
「毛を剃って濡らすなんて変態だな」
 

 縄が緩められた。
 終わった…。
 そう思い、ほっとしたような表情をした志穂に先生が、
「ちゃんと朗読できるようになったか確認したいから、もう一度朗読して」
「…………」
 もう、ため息も出ない。
 志穂が、また舞台に上がろうとすると、
「ちょっと待って。
 さっきと舞台変えるから」
 と言うと、どこから持ってきたのか知らないが、透明な椅子が運ばれてきた。
 しかもその椅子には太い男根を模したようなものが生えていた。
「じゃあ、これに座って」
「はい………ん、くぅ…」
 股間は恥ずかしいほど濡れているため、楽に座ることができた。
 舞台は高く、椅子は透明なため、男根との結合部は男子たちに丸見えとなってしまう。
 そして、ベルトをつけられた。
 教室の椅子にはないベルトに、志穂は本能的に恐怖を感じた。
 さらに、
「いい、足はちゃんと開くのよ。
 両足が直角になるくらいね」
「は、はい…」

―――もう、どうしようもない…―――

 諦めながら足を開き、無毛の股間を見せつけた。
 しかし、手渡された本を見たとき、彼女は驚きに飛び上がりそうになった。
『我が愛すべき人へ… ジェームス・ウィリアムソン作 高橋光彦訳』
 これは官能小説ではない。
 戦場に向かった兵士が、妻に手紙を書くという悲しくも暖かいストーリーだ。
 志穂はこの本を、小学校のときにはじめて読んで、泣いてしまった。
 何度読み返しても泣いてしまえるほど、この本が大好きだった。
 この学校に転校したときも、この本だけは手放さなかった。
 自分の青春、宝物とも言える本が、こんな陵辱の道具に使われるなんて…。
 彼女は先生をにらんだ。
 志穂のこんな表情は、だれも見たことがない。
 いつもの彼女からは想像もつかない、それほどにまで怒りを高ぶらせている。
「どうしたの?」
 そう言うと、先生はリモコンのスイッチを入れた。
「んん!」
 ギミックからなにかが染み出してきた。
 一瞬驚いた志穂だが、また先生をにらみ返す。
 しかし、数分もしないうちに様子が変わってきた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…んっ…」
 膣内が熱くなってきたかと思うと、痒みをおびてきたのだ。
 おそらく、なにか媚薬のようなものが染み出ていたのだろう。
 ベルトで腰を動かせない美穂は、思わず足を揺らせてしまった。
「あら、紀本さんどうしたの?
 足を動かしちゃだめよ」
 そう言うと先生はリモコンを志穂に見せた。
「わ、わかり…ました…」
 志穂はそう言ってページを開き朗読を始めた。
「『愛するジェーンへ ロックスの町についたよ。…ふぅ…、まだここはのどかなもので、…はぅ…、本当に戦争が…』」
 読み始めたのだが、なかなかギミックは動き出してくれない。
 何度もちらちらと先生の方を見てしまうのだが、なかなか動かしてはくれない。
「『…。星空がきれいだ。…きっと君も同じこの星空を見てると思うと…思うと…』せ、先生、…お願いです」
 媚薬で痒くなっている膣内に、ギミックが入っているのに、そのギミックはピクリとも動かない。
 この状態を必死にこらえたが、10分も持たなかった。
「どうしたの?
 ちゃんと朗読しなさい。
 さっきから、ところどころ詰まってるし…」
「お願いです!
 …その、…ギミックの…スイッチを、つけてください」
「つけるとどうなるの?」
「…つけて、股間を、…さすってほしい…」
 決心したとはいえ、どうしても遠まわしな表現になってしまう。
「股間をさするって、オナニーしたいってこと?」
「ち、違います…。
 あそこが痒いんです…」
「あそこってどこ?頭、背中?」
「オ、オマンコの中…です」
「ちゃんとお願いしてごらんなさい」
「オ、オ○ンコの中を掻いてください!」
「まったくふしだらな子ね」
 そう言いながらスイッチを入れた。
「はぐぅ!」
 突然、股間のギミックが動き出したのだ。
 しかも、教室のようにただ振動するなんてものではない。
 ピストン運動をしているのである。
 ベルトをされているので、突き上げられる刺激を逃がすことができず、もろに受けてしまう。
「はぁぁ…、あひ!…うぐぁ…」
 先生がスイッチを動かすとピストンのほかに、回転、くねり、振動なども加わった。
 それらを同時に、あるいはばらばらに組み合わせても操作できるらしい。
 もちろん強さもコントロールできる。
「いい!…あぁ…くぅ!…あ、ああ…」
 先生はリモコンに合わせ悶える志穂に対し、
「早く朗読しなさい」
 と言うと、志穂は必死に読み始めた。
「『うっぐ!…きょ。きゃう…今日…は、はん!…エ、エリックん…』」
 もはや朗読になっていなかった。
 あまりの快感に思わず膝を閉じてしまった。
「こら、膝を閉じてはだめ!」
 強い刺激を受けると、反射的に膝は閉じてしまう。
 それを開けと言われるのは辛かった。
「『きょ…う!…エリック…はう!あぁ…が…し!死ん…だああ!あ、あ、あ!!』」

―――逝く!逝っちゃう!―――

 そう思った瞬間、ギミックの勢いがなくなった。
 ギミックは入り口近くまで抜き取られ、その周辺を優しく焦らすように動き回る。
「そ、…そん…」
「ちゃんと朗読しなくちゃだめでしょ!
 朗読に集中できるように弱めたから」
「は、はい…。『あいつの…、亡骸を…んん…持ったときの…はう』」
 激しく責められるのも辛いが、こうして入り口付近を焦らすように動き回られたのではたまらない…。

―――もっと激しく!―――

 一瞬、淫らな考えが頭をよぎった。
 なんて恥ずかしいことを考えてしまったのだろう。
 目の前の本を見ると、さらにみじめな気持ちになった。
 大粒の涙が落ち始めた。
 淫らな自分の体が悔しかった。
 目からも、そして股間からもたくさんの涙を流しつづけた。


文章:帰ってきた暴走アフラマズダ十三世7(元は) さん


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