プライドの代償

〜後編:報復〜


「ごちそうさまでしたー」
 ちゃぶ台の上に盛られた豪勢な料理はきれいに食べられ、少女たちは幸せそうな表情を浮かべている。
 もちろん、本当に至福の時を過ごしているかと聞かれたら、否である。
 ゴエモン風呂の媚薬を否応なく大量に吸収させられた身体は興奮しており、セーターの刺激も手伝って乳首は勃起し、股間からはとめどなく淫らな液体が溢れてきている。
 それは、先ほど耐えきれずオナニーをしてしまい、1回果てた彩那にとっても例外ではない。
 そして、今、身に付けている服は、そんな隠しておきたい体の状態を、まったく隠してはくれないのである。
 特に、この合宿所に来るときのバスの中で下剤入りの弁当を食べさせられ、危機意識の不足を理由に、ペナルティとしてOバック毛糸パンツを履かされている山本香織に至っては、さらに恥ずかしい部分を披露させられている。
 そして、今、そんな恥ずかしい格好をしながら食事をしていた部屋には、隣室との境を隔てる仕切りが、一切ないのである。
 1年生などは、あまりの恥ずかしさに食事を楽しむ余裕すらない。
 もちろん3年生にも余裕があるというわけではないが、365日、24時間、常に恥ずかしいことをさせられつづけてきた3年生の少女たちには、「少しでも楽しめるときに楽しまなければ持たない」という現実逃避とも開き直りとも、そして諦めとも違う思考が働くのである。
 とはいえ、頭ではわかっていても心は純真なままの少女であるため、100%そのことに成功しているわけではないが……。

「女子はロビーに集合して!」
 教師が扉のないドアから少女たちを呼んだ。
 少女たちにとっての、ささやかな現実逃避の時間は終わった。
 これまでの学園生活で恥辱の限りを尽くしてきた3年生の女子たちにとってみれば、これら学園で行われる行事ごとには、ある意味慣れている。
 いや、慣れたと自分に言い聞かせている。
 とはいえ、できることならやりたくない、やらないにこしたことはない。
 少女たちは、どうしてもその場から立ち上がることができないでいた。
 男子たちは、その様子を無言で、そして楽しそうに見ている。
「さあ、行くわよ!」
 友美が立ち上がった。

―――自分がまず動かなくちゃ―――

 いつの頃からか、友美はそういう役回りを背負うようになっていた。
 友美が動くと他の少女も動く。
 この学年はいつもそういう感じになっていた。

 ロビーについた。
 「マッサージ」という割には、普通のリクライニング式ソファが15個置かれているだけである。
 もちろん3年生の少女たちは、もう何をするかわかっている。
 友美は自らセーターをまくり、パンツをひざまで下げ、ソファに座った。
 それを見たほかのクラスメイトたちもソファに座ったが、さすがに自らセーターをまくったりはできなかった。
 すると教師が「マッサージ」のための準備を始めた。
 少女たちは諦め従順に従いながらも、心拍数を高めていった。
 

 15人ともマッサージのセットが完了すると、教師が一斉にスイッチを入れた。
 それと同時に、ロビーに一斉に淫らな声が響き渡る。
 すると、その声を合図にしてか、男子生徒がロビーにやってきた。
 そして皆、それぞれ自分の観察したい女の子のところに集まっていく。
 友美のもとには、先ほど、部屋で彩那のオナニーを見ていた男子たちが集まってきた。
 彼らは「あやなマンズリ観察クラブ」と名乗っている連中で、ことあるごとに彩那を焦らして自らオナニーをさせ、それを観察することを楽しみとしていた。
 今回の雪山合宿でも、当然ながらそんな彩那のオナニーを楽しみにしていたのだが、すぐ目の前で性器丸だしで踊られたら、どうしても目はそっちに行ってしまう。
 それはそれで嬉しかったのだろうが、「女子はおもちゃ」という考えを持つこの学園の男子にとって、女子にコケにされたのは癪にさわる。
 もちろん、そんなそぶりは女子には一切見せてはいないが…。
「よう、変態。
 いきなり裸で俺たちにオマンコ見せるなんて、露出狂の変態だな」
「はぁはぁ…、どうだ、…んん…、私の…オマンコ…見れて…んっ…興奮しただろ」
 友美は身体を快楽で支配されながらも、精一杯の強がりを見せる。
「あんあん悶えながら強がってんじゃねー!」
 そう言うと、男子は友美のクリトリスのスイッチを強くした。
「あぐっ!…うぅ…」
 一瞬大きな声を上げてしまったが、すぐに歯を食いしばった。
「おまえがクリトリス弄られるの大好きだって知ってるんだぜ」
「ううう…、素直に…私の身体…はうっ…触りたいって…言えよ…」
「ふざけるな!」
 スイッチを全開にした。
「うあがぁぁ……、うぐぅ…」
 もはや声にならない。
 口も目も大きく開かれている。
「ごめんなさいは?」
「…ぐ…ぐそ…や…ろう…」
 そう言いながらも、腰は別の生き物のようにくねくね動き回り、どうすることもできない。
「素直に気持ちいいです、って言ってみろよ」
「…あぐ…た、…うぐ…た、の、…しい…か?」
 ほかのスイッチも全開にされた。
「ぐうう!」
 もはや、友美の焦点は定まらなくなっており、もう限界が近いことはだれの目にも明らかである。
 しかし彼女は必死に唇を噛み締め、一切の声を上げようとしない。
「ん…、ふう…、…ん…んっ!!」
 ふらふらとさまよっていた腰が浮き上がり、全身が硬直した。
 何が起こったかは誰の目にも明らかだが、それでも彼女は声を上げなかった。
 周りを取り囲んでいた男子は、一旦スイッチを切ると、嬉しそうに友美の顔を覗き込んだ。
「どうだ?」
「…いない…」
「ん?」
「いってなんか…はぁはぁ…いない…」
「あっそ」
 男子は再び全てのスイッチを全開にして、彩那のところに向かった。
「きゃあぁぁん!」
 友美の可愛らしい悲鳴を聞きながら。
 

 彩那は予想通り、何度も行く寸前でスイッチを切られていた。
 最初のうちこそがんばって耐えていたものの、何度も寸止めを我慢できるほど彩那は強くない。
 羞恥に打ち震えながらも、恥ずかしいお願いをしてしまう。
「お願い…します。
 …スイッチを…」
「スイッチを何?」
「スイッチを入れてください…」
「何の〜?」
「その…、マッサージの…」
「どの部分にくっついてるの?」
「む、胸……と…あそこ」
「あそこってどこ?」
「…オマンコ…」
「お嬢様はお嬢様らしく、きちんとした文章で言ってよ」
「…………」
「はやく!」
「お、お願いします。
 …胸と…オ、オマンコのスイッチを入れてください」
「はいよ」
「くん!…はぁはぁ…、うん…あん…」
 もう逝くことしか頭にない彩那は、一心不乱に快楽をむさぼる。

―――飛ぶ!――

 彩那が思った瞬間、唐突にスイッチが切られた。
「あ……」
「どうなるまでスイッチをつけておいてほしいって言われてないしな」
「……」
 こうして彩那は、逝きたい気持ちを人質に、どんどん恥ずかしいことを言わされていくのである。
 

 そのころ、友美はソファの上でのた打ち回っていた。
 下半身はまるで別の生き物のように激しく暴れまわっている。
 自分の下半身をどうすることも出来ない悔しさからか、目は大粒の涙をこぼしている。
 もう、声を我慢することもできず、普段の行動からは想像できないような可愛らしく、そして、いやらしい声を上げつづけてしまっている。
 しかし、彼女の口からは時折、
「いって…ない。
 …いってない…」
 という言葉が漏れてくるのであった。


文章:帰ってきた暴走アフラマズダ十三世7(元は) さん


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