6月22日 図工の授業
 男女対抗リレー勝負に負けた日から、5年1組の女子は、夏休みまでの間、男子たちの言いなりになることを誓わされ、学校では常に下半身裸でいることを義務づけられた。
 そんな決まりを守らなければらない女子たちは、常に恥ずかしい毎日を過ごしているのだが、そんな彼女たちには、さらに恥ずかしい時間が存在する。
 それは、通常授業とは異なる副教科の授業で繰り広げられる、女子への辱めイベントであった。
 女子が男子への服従を誓約したあの日から、体育をはじめとして副教科の授業では、常に女子が恥ずかしいところを男子に晒すことが常態化していた。
 それは、図工の時間も同様である。
 当初の予定では、隣の席の友達の顔を描く授業のはずだったが、この日行われたのは、女子生徒をモデルにした人物画デッサンであった。
 絵の題材として選ばれたのは裸婦画……すなわち、選ばれた女子が務めるのは、ヌードモデルである。
 毎日、下半身裸で恥ずかしいところを剥き出しにすることを強いられている女子たちだが、一糸まとわぬ全裸で、クラスの子たち全員に裸を見られるというのは、また別の恥ずかしさを感じざるを得ない。
 そして、この日ヌードモデルに選ばれたのは、かつて鉄壁のガードを誇る少女として知られた、加央里だった。






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